やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 #13「春は、降り積もる雪の下にて結われ、芽吹き始める。」
さぁ俺ガイル2期も最終話です。
3期はよ。
今回は話が非常に難しくて、読み取れてる箇所とそうでない箇所があると思います。
辛いエピソードなのであんまり何度も見返せないし…。
ということであとで加筆修正があるかもです。
冒頭はいつもの奉仕部から。
手作りクッキーをガハマさんに贈る雪ノ下。
しかし八幡の分は素直には渡せず…。
ガハマさんがフォローに入って渡すことはできましたが、何この微妙な空気感。
これまでの雪ノ下なら、しれっと八幡に食べさせていたのではないでしょうか。
下校のワンシーン。
さっき出したクッキーではなく、個人用に包装された小袋にガハマさんが気付く。
ガハマさんに気を使わせてしまってえらい顔をする雪ノ下。
今までこんな顔したことなかったでしょ…。
ガハマさんも気まずそうな顔。
この空気を作ってしまったのは八幡のせいだよなあ。
せっかくできた居場所をぶち壊せってのも酷なのですが。
はい出た。みんなにげて。
陽乃の用件は、雪ノ下の一人暮らしをやめさせるためのもの。
12話のラストで母親に見つかったとおり、
遅くまで外をふらついているのを良しとしてもらえなかったようです。
「雪乃ちゃんに自分なんてあるの?今まで私(陽乃)がどうするかを見て決めてきたのに」
今回のエピソードの鍵となるセリフですね。
つまりは雪ノ下の内面を掘り下げていくことになるのですが、
陽乃の掘り方が荒っぽすぎて地盤ガタガタになってるんですけどこれ。
自宅を抑えられた雪ノ下は、一旦ガハマさん宅へ。
八幡もついてきてこれもうガハマさんドッキドキですね。
ガハマママ超可愛い…。ヒッキーくんって呼ぶの超可愛い…。
ていうかこの母マジ姉でしょ…。
それはさておき、ガハマママの存在も小町の存在も、
ガハマさんや八幡が家族に恵まれている、という話の伏線になっていますね。
雪ノ下の話は究極的には雪ノ下家の家庭内事情の話になるので、
ここでガハマさんの家族も出しておく必要があります。
にしたって可愛すぎるでしょこのママ!
八幡の提案をまるのままコピーして姉に伝える雪ノ下。
「自分の意見を持たず、他人に流されている」というさっき出た話の証左です。
「どうせそこに比企谷くん居るんでしょ?」
陽乃はその伝えた内容がそのまま八幡の言葉であることも察しています。
少なくとも今の雪ノ下の行動は、すべて読まれている感じですね。
実を言うとなぜ雪ノ下が急にここまでよわよわになったのかがわからんのですが、
やっぱ奉仕部への依存がきっかけだったのでしょうか。
強がって一人でいることのみを基板に自分を支えていた雪ノ下が折れるには、
一人ではなくなってしまうこと。
ガハマさんや八幡が自分に優しかった分、頼るというか縋ることを覚えてしまい、
これまで張っていた虚勢が崩れてしまった…とか?
そこを母親や姉に突かれてぐしゃっと、みたいな。
まだあまりはっきりと見えていないですが、12巻でわかるのでしょうか。
ガハマさんからのデートのお誘い。
前話で八幡の方から声をかけたのですが、誘ってきたのはガハマさんの方。
しかも行ってみると雪ノ下もいて、奉仕部の三人で、という。
行った先は水族園。ガハマさんとの約束はデスティニーシーだったはず。
「ぬるってしたあ!」
「何に触ったの!?比企谷くんに?」
雪ノ下も結構楽しそうです。
「由比ヶ浜らしい」という言葉にネガティブな反応を示すガハマさん。
内面に何を抱えているのか。
そういえばガハマさんの内面って意外と掘り下げられていない気がする。
ペンギン夫婦の生態に合わせて、ガハマさんと八幡のカットが続くシーン。
ペンギンは2羽で寄り添っているが、奉仕部はどうなるのか。
雪ノ下が気を使って退場しましたが、だからっていい雰囲気になるわけもなく。
ここで流れるアニメ1期EDのHELLO ALONEが意味深。
「寄る辺がなければ、自分の居場所を見つけられない。何かについていって、壁にぶつかる」
明確に雪ノ下が自分のことを語ったシーンですね。これも珍しい。
八幡が奉仕部として活動する中で色々な寄る辺を見つけていったのに対して、
雪ノ下はそういうものが得られなかった、ということなんでしょうか。
八幡は葉山をはじめさいちゃんや川なんとかさん、折本と仲直り?も出来ましたし。
雪ノ下って奉仕部として活動をしてきて、心許せる相手ってガハマさんしかいないんだよな。
ここで三浦あたりが飛び込んできたら燃える。
「これから、どうする?」
混迷の中にいる奉仕部の行く道を問うガハマさん。
この子がこんな役割を担うとは思っていなかった。
まずガハマさんが一歩目を踏み出す。
ガハマさんの中にある感情はなぜか押さえつけられ、
あくまでただのお礼として手渡される手作りクッキー。
礼はもう受け取ってる、と念押ししてもなお「ただのお礼」を強調するガハマさん。
バレンタインに万感の想いを込めて送られたであろうクッキーに対して「ただのお礼」。
つまり、特別な感情を表明することを諦めた、という意味になります。
「全部欲しい」
自分の恋愛感情を殺すかわりに、ガハマさんは奉仕部の三人でいることを選びました。
ただ「奉仕部の三人でいること」を八幡に認めさせるということは、
雪ノ下から八幡への感情も強制的に殺されてしまうということでもあります。
ガハマさんの「私、ずるいんだ」はつまり、そういうことでしょうか。
マラソン大会のあと、保健室で親密にしていた二人を見ていたガハマさんは、
自分が取り残される選択を選ばれる前に、三人で居続けることを強要する選択をしました。
「もしお互いの想ってることわかっちゃったら、このままっていうのもできないと思う」
つまり、それぞれの気持ちは押し込めて現状を維持すること。
それがガハマさんの選択にして、最後の相談。
「ゆきのんの抱えてる問題、あたし答えわかってるの」
「雪ノ下が自分の未来を誰かに委ねるなんて、そんなことあっていいはずがない」
「雪ノ下の問題は、雪ノ下自身が解決するべきだ」
ガハマさんの甘い誘惑に乗りそうになる雪ノ下。
自身での自立を促す八幡。
ガハマさんの出した答えに「欺瞞」と言うしか無い八幡の苦悩。
確かにお互いの気持ちを押し込めて関係性を守ることを優先するのは、八幡の嫌った欺瞞そのもの。
甘えずに苦しんであの告白をした八幡は、ガハマさんの選択を肯定できない。
しかしそれは同時に、ガハマさんにとっての「失恋」も意味します。
間違えても、問いなおして前に進む、というのは
これまで奉仕部の3人がたびたび行ってきたことでもあります。
二人の想いを見せられて、雪ノ下は再び立ち上がる。
「私の依頼、聞いてもらえるかしら」
でさ、これでこの話最終回なんだよ。
ガハマさんが終わらせようとした気持ちの話を、
八幡が切り返して雪ノ下が何かを選択しようとする、というところで終わるんですよ。
話なんも終わってないよ!
単行本は続刊があるから「続く」でいいけどアニメはわかんねーじゃん!?
ということで話の密度の割に終わらせ方が雑だったので、アニメのレビューが遅れた次第でした。
話は超盛り上がってるのになんでここで切ったんだ…。
それならラスト2話は10.5のいろはす回にしてくれたら明るく終われてよかったのに。
とまあ構成には憤懣やるかたないものがありましたが、
話自体はまさにピーク、最終章スタートって感じです。
この調子だとやっぱり12巻で終わるのかなー原作。
そんでアニメは劇場版で最終章!とかすげえありそう。
13話を見るとガハマさんがフラれる前振りにしか見えませんでしたが、
かと言って雪ノ下フラグが立っているともいまいち言いがたいというか、
自立を促されたヒロインが男とくっついて終わるのは見え方として微妙な気が。
やっぱり誰も選ばずにまちがっているエンドなのかなー。
そんで大学生になった頃に葉山と再開して同棲始めちゃってさ。
「まさか君と同棲することになるなんて思わなかったな」
「いや同棲って言い方やめろよ…ルームシェアなルームシェア」
とか会話しながら八幡の作った雑な料理と葉山がうまそうに食べるんだよ。
葉山も何があったのかはそこそこ察してて奉仕部の話はしなくてさ。
居心地の良さに八幡も葉山もずぶずぶと男二人の空間に溺れていくはやはちEND。
これはゲーム版で来るな。
とりあえず続き…アニメじゃなくていいので原作をお願いします…。
何だこのレイニー止めは…。