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今から見返す機動戦士ガンダムSEED PHASE-01~PHASE-05

2024/02/18

劇場版SEED FREEDOMが良すぎた…あまりにも良すぎたので、シリーズ初代であるSEEDのリマスター版を1話から見始めてしまいました。
もう何もかもが懐かしく、またあの頃忘れていた感想を思い出し、同時に「きちんと描写されていたのに頭から抜けていた設定」を思い出したりと、本当に得るものが多く楽しい時間でした。

そうして4クールアニメを一気見しているのだから、せっかくなので感想をしたためておこうという次第です。

PHASE-01 「偽りの平和」

記念すべき第一話。冒頭は「ザフトのために」を合言葉に、地球へ降下していくジン4機の映像から始まる。
マリューさん(というか三石琴乃)によるナレーションの元、SEEDの舞台となる「コズミック・イラ」の説明が始まりますが、いきなり「血のバレンタイン」とか「地球・プラント間の緊張」とか言われてもわかんねえよな。

地球・プラント間の緊張

そもそもは地球用の外付け工場としての側面が強かった宇宙コロニー郡が、やがてナチュラルによる弾圧で居場所を失ったコーディネイターの受け皿となり、宇宙コロニー=プラント=コーディネイターたちの国家、みたいな色が強くなっていった。
一方、地球軍からしたらコロニーはあくまで地球にある国家が予算を投じて作った「工場」だったわけで、そこに住み着かれて主権を求められても応じられるわけがない。

更にコーディネイターをターゲットにしたテロ行為なども起きたことで、ナチュラルとコーディネイターの衝突は高まっていき、血のバレンタインを契機に「ナチュラル=地球」と「コーディネイター=プラント」の戦争が始まる。

実際には地球軍に所属するコーディネイターもいるし、地上にもコーディネイターの住む都市はあるし、プラントに住むナチュラルもいるので、そう簡単な話じゃないんだけど。

血のバレンタイン

宇宙コロニーに地球軍が核ミサイルをブチ込んだ事件。死者25万人くらいという、フィクションでも中々見ない規模の大惨事となった。
この事件をきっかけに、ラクスの父であるシーゲル・クラインがプラントをコーディネイターの国として宣言、地球とプラントの対立は激化し、いわゆる「戦争」状態になった。

「プラント」と呼ばれる前の、コロニーに住んでいたナチュラルたちって今すっごい肩身狭そう。

うちは中立だぜ?オーブが戦場になるなんてことはまずないって


舞台は中立国オーブの工業用コロニー「ヘリオポリス」から。

ナチュラルとコーディネイターの軋轢から始まる物語なのに、いきなり中立のオーブから始まるの、今見るとちょっとややこしい気がする。
各単語の示す意味がわからなかった当時、キラたちの立場がどういうものなのかしばらくよくわからんまま見てたの思い出した。

ニュースから戦争の映像が流れてくるも、トールたちは対岸の火事。
何しろオーブは中立で、今起こっている戦争の当事者ではないからです。
呑気に学生をやっているキラたちも、帰りにどこに寄っていくか話し合っているフレイたちも、まるで現代の学生のよう。

そこにするりと紛れ込んでくるナタルさんたち地球軍の面々や、教授のラボにいる謎の少女など、ガンダムらしさが徐々に濃くなっていきます。

オーブ

ナチュラルとコーディネイターの中立をうたう地上国家。
元は地上国家なので当然ナチュラルの収める国だが、その理念によって戦争を望まないコーディネイターたちがやってきたりしており、その結果か高い工業生産能力を持つ。
1話の舞台である「ヘリオポリス」はこのオーブの所有する工業用コロニーで、オーブの国営軍需企業である「モルゲンレーテ社」の工場がある。

勘違いされやすいけど、オーブの理念は「中立・平和」であって「不戦」ではない。
そのため自国には軍事力があるし、専守防衛ではあるが攻撃を受けたときのためにも、反撃する準備が進められている。

お父様の裏切り者!!


ヘリオポリスに襲撃をかけてきたザフトの部隊。
彼らの目的は、中立のはずのオーブで秘密裏に製造されている、地球軍の新型モビルスーツ「GAT-Xシリーズ」の奪取だった。

オーブは地球軍にもプラントにも加担しない立場を貫いたからこそ中立でいられたわけで、それが内緒でこっそり地球軍用のMSを作っていました、は通らない。
どうやってザフトがこの情報を掴んだのかはわからなかったけど、攻撃を仕掛けられるだけの口実を与えてしまったわけですね。

当然、オーブ代表であるウズミの娘であるカガリからしたら、父がまるでオーブの理念を捨て、地球軍に与したように見えるでしょう。
それがこの「お父様の裏切り者!!」だったわけですが、この答え合わせがされるのは確か2クール目が終わる頃。ハイコンテクストすぎるって。

ちなみにこのGAT-Xシリーズの開発は、カガリが裏切り者呼ばわりしたウズミではなく、同じくオーブの大家である「サハク家」の計画によるもの。
この辺は外伝漫画であるASTRAYシリーズの範疇ですね。

キラ…?!


ヘリオポリスを襲ったザフト部隊の中には、キラの幼馴染であるアスランの姿があった。
かつて共に過ごした2人が、地球軍とザフトに別れて戦うことになってしまう、という対立軸を示して第一話は終了。

最後のストライクが立ち上がるところに流れる「あんなに一緒だったのに」のイントロが最高にクールだったんだけど、リマスター版は「あんなに一緒だったのに(Retrucks)」というアレンジ版になっていました。
あの20年前の衝撃をまた味わいたいんだけど、テレビ放送版って今見る手段あるんだろうか…。

PHASE-02 「その名はガンダム」

アスランはイージスに搭乗し、一方キラはマリューに連れ込まれ、ストライクのコクピットに搭乗することになる。
ナチュラルの開発した稚拙なOSに、戦闘機動すらおぼつかないストライクはジン相手にも苦戦し…。

ここにはまだ人がいるんです!こんなものに乗ってるなら、なんとかしてくださいよ!


ストライクの足元には、まだ避難出来ていないトールたちが。
キラはこのときから、ひたすら自分の周りにいる人達を助けるために戦う少年だったんだなあ…。
少なくともSEEDのうちは、キラは大義だとか戦争を止めるためみたいなお題目では戦ってないよね(ラクスにフリーダムを託された分、ラクスの望む「戦争のない世界」を目指しはしてるけど)。
それを踏まえて考えると、SEED DESTINYでのキラがいかに望まぬ状態で戦っているかも察せられるというものです。

キャリブレーション取りつつ、ゼロモーメントポイント及びCPG再設定…クッ、なら疑似皮質の分子イオンポンプに制御モジュール直結!ニュートラルリンケージネットワーク再構築!メタ運動野パラメータ更新!フィードフォワード制御再起動、伝達関数!コリオリ偏差修正!運動ルーチン接続!システム、オンライン!ブートストラップ起動!


みんな大好き、キラのOS再設定シーン。
2話のうちには語られないけど、キラがコーディネイターであることを表すためのシーンですね。実は1話の時点で、ラボの教授からお仕事を任されているのもその一環か。
戦闘中に手打ちでモビルスーツのOSを書き直す、という離れ業(だと一般人が見てもわかる)で、キラのスペックを表しているのが本当に素敵。

モビルスーツの動きが急に良くなる、という訳のわからん展開にやられ、ミゲルのジンは自爆。
機体の回収ができないから自爆、なのかあわよくばストライクにダメージを与えるための自爆なのかわかりませんが、実際のところフェイズシフト装甲は物理ダメージを軽減しても、パイロットに与えられる衝撃を無効化できるわけではないので、この自爆はマリューの気絶というそこそこ大きそうな成果を産みました。

最警戒対象になるであろうストライクが、民間人の判断でしばらくその場に待機していたのは、クルーゼ隊にはありがたいことだったかもしれない。

不幸な宿縁だな…ムウ・ラ・フラガ…!


ムウとクルーゼがお互いを感じ合う演出。SEといいエフェクトと言いニュータイプすぎる…。
この2人の関係はPHASE-44「螺旋の邂逅」まで特に種明かしのない、ものすごく長期的な伏線になります。

しかもその関係の根っこであるアル・ダ・フラガはもう死んでて本編に出てこないんだからややこしすぎるぜ。

民間人が無闇に触れて良いものではないわ


大人になった今ならマリューさんの言うこともわかるんだけど、当時はトールと同じ「いやさっきまでキラが操縦してたじゃねえかよ…」と思ってたなあ。
非常事態時だったキラはともかく、今勝手に乗り込んで機体の操作パネルなんかを見ていたトールとカズイは結構まずいことをしていますね。

…なんだけど、中立であるオーブに戦争を持ち込んだ地球軍の罪も考えるとなあ…でも地球軍はサハク家と連携してヘリオポリスで開発してたわけで、じゃあサハク家が全部悪いな…。

前進微速、アークエンジェル発進!


尉官の中で唯一生き残ったナタルと、直撃を避けた下士官たちによってアークエンジェルに火が入る。
CICの席が5つも空席なシーンが、この艦の人員不足ぶりを示しています。この辺ホワイトベース隊をオマージュしてるのかな。

このあと激動の戦争を5年間耐え抜く「不沈艦」の始動です。

ストライクVSジンの戦いは、後のSEEDのMS戦を思うと凄くもっさりしているのですが、その辺も設定上の理屈がつくのが偉い。

2話的には、ムウのメビウス・ゼロとクルーゼのシグーの戦闘の方が尺が長いんですよね。
生まれが生まれだけに対等レベルのパイロット同士なんだろうけど、あんなMAでシグーと互角に戦ってるならムウの方が技量は上なんじゃねえかな…。

PHASE-03 「崩壊の大地」

ランチャーパックを装備したストライクは、クルーゼの駆るシグーと接敵。
アークエンジェルの支援もあり撤退させることに成功するが、ヘリオポリス内での戦闘は、コロニーのシャフトや外装に大ダメージを与えてしまう。

間違えてもシャフトや地上には当てるなよ


と言って発射された艦尾ミサイル(スレッジハマーかな?)は、まんまとシャフトに直撃する。
ギャグみたいな描写だけど、追尾ミサイルを誘導してヘリオポリスの構造体を盾にしたクルーゼが上手かったんでしょうね。

その後、ランチャーストライクのアグニをキラが撃つも、それは綺麗にコロニー外壁に穴をあけてしまう。
結構でかいやらかしだなこれ…。

君、コーディネイターだろ?


ムウの発言で、その場に居た地球軍メンバーに動揺が走る。
一応地球軍にもコーディネイターの軍人はいるはずだけど(MSVのジャン・キャリーとか)、大枠としてナチュラルVSコーディネイターの戦争ですからね。

とは言え種族間戦争を行っている中で、あまりにもデリカシーのない発言…だけど、ここで伝えておかないとやがて大きな爆弾になりそうだもんなあ。

キラがコーディネイターと知っていながら、銃を突きつける兵士たちに食って掛かるトールが本当に良いヤツ…だからこそ死んだ時のショックも大きいんだけど。
サイこそキラの友人なイメージがありましたが、改めて見るとサイは結構中立派というか、どちらかに偏らないよう気をつけているつもりのナチュラル、って感じがしますね。

逆にカズイは典型的なナチュラルで、コーディネイターの能力の高さに卑屈な言葉を吐いています。
小市民的というか、これが一般的なコズミック・イラのナチュラルによるコーディネイター観なんでしょうね。

自業自得です。中立とか言っておいてさ


なんと丁寧語のイザーク。お前…そういえば最初はそんな感じだったか…。
ストライクに顔面やられてブチ切れ白おかっぱ野郎になったんだもんな。

この艦にはモビルスーツはあれしかなくて、今扱えるのは僕だけだって言うんでしょう!


戦いを望まないキラだが、自分が戦わなければ(地球軍はさておき)トールたち友人が死んでしまう。
今思えば、戦いを望まないガンダムパイロット主人公って実は相当珍しいですね。順番で言うと一個前のターンAもロランがそういう主人公だったけど。

再度のクルーゼ隊に立ち向かうストライクは、ソードストライカー装備。
ランチャーのアグニでコロニーに穴を開けた以上、近接に特化するのは自然な流れですね。

しかし一方クルーゼ隊のジンは拠点破壊用のD装備。
ヘリオポリスをこれ以上損傷させたくない地球軍に対して、別に撃破してしまっても構わないザフトは超攻撃的な武装で出撃する。

やはりキラ…キラなのか!


イージスから届く通信で、キラとアスランがお互いを認識。
どっちも連合のMSなので、通信プロトコルは共有できてたのかな。

ちょっと薄情な気もするけど、ミゲルの撃墜もさほど意に介さずアスランはキラとコミュニケーションを取ろうとするも、(アークエンジェルのゴッドフリートで)空いた穴から、キラはヘリオポリスの外へ放り出されてしまう。
ノーマルスーツすら着用しないまま宇宙へ飛び出したストライクとキラの安否やいかに。

4クールのガンダム作品だとままあることだけど、ガンダムの序盤って話の展開結構ゆっくりだよね。
当時はあんまり話が動かなくてかったるかったところがあるんだけど、キラとアスランに愛着を持ってから見ると、この丁寧さがむしろありがたい…。

視聴者を振り落としかねない情報量の多さも良い。
ガンダムというお約束のおかげで「敵の部隊長にいる仮面の男はボスキャラ」とか「緑か赤を着ている軍隊が敵」とか大雑把に把握して間違ってないのも面白いですね。

PHASE-04 「サイレントラン」

度重なる戦闘によってヘリオポリスは完全崩壊。アークエンジェルもストライクも、近辺の宙域に放り出される。
起きた事態の大きさに、クルーゼ隊も一時撤退するも、

あれ…ヘリオポリスの救命ポッド?


キラが見つけたのは、ヘリオポリスの避難民が乗る救命ポッド。
そこに乗っていたのが、キラの運命を良くも悪くも乱高下させた少女フレイでした。

我々はなんとしても、これ(アークエンジェル)を無事に太平洋連邦司令部へ持ち帰らねばならないんです


当面のアークエンジェルの(ミクロな)方針。
ナタルさんの提案もあり、ひとまず至近距離にある宇宙要塞アルテミスへ向かうことに。

ナタルさんが「事態はユーラシアにも理解してもらえるものと思います」と言う通り、アルテミスは地球連合のユーラシア連邦が管理する要塞。
一方GAT-Xシリーズやアークエンジェルの計画は、同じ地球連合の大西洋連邦側のプランで、同じ陣営ながら母体は異なる組織です。
「そう思惑どおりに行くかな」というムウの懸念もごもっとも。

大西洋連邦

SEEDで主に出てくる「地球軍」はだいたい大西洋連邦。
マリューさんらの所属もそうだし、キラたちもそうなるし、サイクロプスの自爆攻撃やブーステッドマンの開発も大西洋連邦。

逆にユーラシア連邦はほとんどメインストーリーに絡んでこない。
どれくらい絡んでこないかと言うと、FREEDOMに登場する世界平和監視機構コンパスの結成に関わってないくらい絡んでこない。

これ、ザフトの船なんでしょ?


「だって、モビルスーツが…」というフレイの疑問から、地球軍にはMSが配備されていないという設定が示唆されています。すごいしれっとこっそりとだけど。
思えば現段階だと、視聴者は地球軍にモビルスーツがあると思ってておかしくない展開してますね。

実際にはこのGAT-Xシリーズが地球軍の初MSであり、唯一残ったストライクのせいでキラはハードな孤軍奮闘を3クールくらい続ける羽目になるわけですね。
そりゃ「君たちが弱すぎるから…!」くらい言うよ…言っていいよ…。

憧れていたっぽいフレイと再会できたことで、何気にキラが初めて笑顔を浮かべられました。
キラが嬉しそうにしてるシーンマジで少ないよなSEED。SEED DESTINYになるともっと減るんだけどさ。

今この艦を守れるのは、俺とお前だけなんだぜ?


そう思っていたのにすぐ曇らされるのがキラ・ヤマトという主人公だ!

「君は、できるだけの力を持ってるだろう?できることをやれよ」はSEED FREEDOMまで踏まえて見るとだいぶ地雷というか、こういう体験を積み重ねたせいでキラの地雷になってしまった感じか。
実際キラがここで縮こまっていたら、友人たちだけではなくキラ自身も死んでしまう。
お前に戦わない選択肢はないぞ、と軽妙な言葉でキラを浮かせるムウの手口がとてもいやらしい。

キラがコーディネイターと知って不安げになるフレイがもう怖い。

次の出撃、君は外そう


ストライクのパイロットがアスランの幼馴染と知って、アスランを部隊から外そうとするクルーゼ。
「幼馴染は撃ちたくないだろうし、私としても君にそんなことはさせたくない」という会話が妙に人道的。

人類を全て滅ぼしたいくらいの憎しみを抱えている一方で、ここのクルーゼはすごい「良い上司」してて好き。
ここでアスランに気を使ってクルーゼが得することも無いので、本当に彼のヒューマニズムなんだろうか。
もちろんアスランに戦場で躊躇ったりされても困る、というもっともな理由もあるでしょうが。

お前にばっか戦わせて、守ってもらってばっかじゃな


ムウの言葉に触発されたトールたちが、キラに任せてばかりではいられないとブリッジクルーとして参加することに。
友人たちの想いと気配りを受けて、キラはいよいよ能動的に戦う意志を抱く。

その境目としてのパイロットスーツ着用が入るのが本当に上手い。
私服でのガンダム搭乗も燃えるんだけど、やっぱ「臨時」感あるもんね。

アルテミスへの入港を前に、待ち構えるクルーゼ隊との会敵で4話は終わり。

改めて見ると、やっぱりキラの根源は戦いを望まない心優しい少年であることというのがまずあり、その上で状況が許さないから戦わなきゃいけない、という追い込まれ方をされていく流れなんですね。
ラクスからフリーダムを託されて以降はちょっと別人みたいに腹をくくってしまったけど、SEED DESTINYの頃のキラがいかに無理を続けていたかがよくわかります。

この回は、平井久司さんによる作画修正が多かったな。画風が特徴的だからわかりやすいですね。
(ちなみにエンドロールの「リマスター・スタッフ」という欄で名前が出ています。SEEDメカ作画でおなじみ重田さんの名前もあった)

同時に、平井久司絵が真似するのが難しいデザインなのもよくわかるなあ。髪の房がかなりユニークな形というか、立体感あるよね。
特にアスランの髪型でわかりやすい。

PHASE-05 「フェイズシフトダウン」

奪取されたGAT-XシリーズVSストライクという、今後のSEEDの基本となる対立構造が初めて見られる回。
クルーゼの先読みにより、アークエンジェルは前方にヴェサリウス、後方にガモフと挟まれる形で、ヴェサリウスからはイージスが、ガモフからはデュエル、ブリッツ、バスターが出撃。

ザフトの戦艦

ヴェサリウスは「ナスカ級高速戦闘艦」という分類で、クルーゼ隊の旗艦です。
同道していた僚艦ガモフは「ローラシア級MS搭載艦」。
汎用的な戦闘艦と、白服が指揮を取る高級艦のタッグという感じですかね。

冷静に考えると勝てるわけのなさそうな戦況ですが、実は今回の主役はほぼほぼアークエンジェル。
モビルスーツ相手に、対MS戦闘を前提に設計された戦艦がどれだけ強いかがこれでもかとPRされるエピソードです。

対モビルスーツ戦闘用意!


この回はナタルさんのCICコントロールが映える。
「ミサイル発射管、13番から24番、コリントス装填!リニアカノン、バリアント、両舷起動!目標データ入力急げ!」

「コリントス」は対空防御ミサイルで、それをミサイル発射管の13~24番に装填しつつ、アークエンジェルの両サイドにあるリニアカノン「バリアント」も並行して起動。
照準となる敵モビルスーツのデータを入力しろ、という指示かな。

SEEDはストーリーが進むほどCICがおざなりになってしまったけど、序盤の戦艦ぶりは本当にカッコいいんだ…なんだかよくわからないテクニカルタームが飛び交うの本当にカッコいいよね…。
終盤はマリューさんの「回避ー!ゴッドフリート撃てー!」ばっかりになってしまったけど、SEED FREEDOMではきちんと戦艦を指揮するベテラン艦長マリュー・ラミアスが見られるのでおすすめです。

キラ!僕たちは敵じゃない!同じコーディネイターのお前が…!


アスランはザフトに所属していることもあり、地球軍VSプラントの構図をナチュラルVSコーディネイターとして捉えていますが、一方キラは自分がナチュラルじゃないから、コーディネイターだからで戦う理由を決めていません。
軍属と一般人の違いでもあり、優しい友人たちのおかげでもあり、結果お互いに殺し合うまでの第一歩になってしまうこの会話。

アスランはアスランで、地球軍の撃った核に母親を殺されていますので、本当に中立かつフラットな立場のキラと違って、アスランにはザフト軍に入って戦う理由があるんですよね。
なのでここでは多分、お互い腹を割って話し合ってもどっちも「じゃあ君が正しいよ」とはならなかったでしょうね。

アンチビーム爆雷、発射!イーゲルシュテルン、敵を艦に近づけるな!ヘルダートは自動発射にセットしろ!


親の顔より見た、アークエンジェルがミサイルを迎撃する斜め上からのバンク。

「アンチビーム爆雷」はビーム兵器の無効化をする粒子を散布するチャフみたいな兵装。

「イーゲルシュテルン」は機銃で敵機を牽制したり、迫るミサイルを迎撃するCIWS装備。各ガンダムにも搭載されている装備ですね。
フェイズシフト装甲には無意味なようで、きちんと意味があるっちゃあることが2クール目にアンドリュー・バルトフェルドから明かされました。

「ヘルダート」はレーザー誘導ができる対空ミサイル。
ガンダム3機が迫ったときナタルさんの言っていた「レーザー誘導、いいか!」はヘルダートの照準付けだったのかしら。

アークエンジェルはバスターの主砲を結構浴びていますが、「ラミネート装甲」によりビーム兵器の火力を減衰できるため、直撃弾でダメージはあっても(今のところ)致命打にはなっていません。
この5話でしかやってなかったと思うけど、赤熱した装甲から熱が引いていく演出がワンカットだけ差し込まれています。芸細!

ゴッドフリートを使う!左ロール角30!取舵20!


アークエンジェルの主砲であるゴッドフリート。
ローエングリンは「特装砲」で、アークエンジェルの主砲はあくまでゴッドフリートです。

ィイイイよっしゃァーーー!!!


今回のもう一人の主役、メビウス・ゼロとムウ・ラ・フラガ。
ヴェサリウスの至近まで隠密航行した上で、主砲を撃とうとしたヴェサリウスを艦底部から襲撃、大ダメージを与えて即離脱する。

メビウスゼロにぶちキレて追撃しようとするアデスに対して、即時撤退を決定するクルーゼの冷静さよ。
敵パイロットへの怒りという意味では、個人的な因縁があるクルーゼの方がアデスより深いはずなんですけどね。

艦自体の大ダメージを理由にクルーゼが撤退を決定したため、今回の戦闘はほぼほぼムウの一人勝ち。
もちろんガンダム4機との戦闘を耐えきったアークエンジェルとストライクの頑張りあってこそだけど。

キョシヌケェ!


関智一の演技が爆発したイザークの名言。5話の時点でこんなキレキレなのに、よく3話で「自業自得です」なんて言葉遣いできたなお前…。

帰還命令が出るも、ガンダム4機に囲まれ撤退できないストライク。
デュエルも撤退命令を無視しているけど、その辺マジでイザークすぎる。

キラは初めての場当たり的でない戦場に焦り、ビームライフルを連射。いよいよエネルギーが尽きてしまう。

フェイズシフトダウン

物理ダメージを無効化するフェイズシフト装甲は一定の電圧を流し、また被弾のたびに機体エネルギーを消費することで物理ダメージを軽減するため、バッテリーがあがると装甲自体が機能しなくなる。
機体表面の色も通電の影響によるもののため、エネルギーが切れるとグレーカラーの状態になってしまう。

後にこの「見た目でエネルギー切れがわかる」弱点を克服したトランスフェイズ装甲や、流すエネルギー量を装甲によって変化させてエネルギー配分の最適化を行うヴァリアブルフェイズシフト装甲も登場する。

レーザーデジネーター、オンライン。ストライクとの相対速度合わせ!カタパルトの射出モーメント制御を、ランチャーストライクのコンピュータに渡せ!


こういう細かい指示が出てくるのが本当に良い…。

バッテリーの切れたストライクにエネルギーを補充させるため、戦闘宙域でのストライカーパック換装を行う。
こういうシーンを見ると、後のインパルスとシルエットフライヤーというシステムの進化ぶりがよくわかるね。インパルスはストライクと違って、単騎で戦闘しないんだけどさ。

自分の都合でストライクを鹵獲しようとしたくせに、ストライカーが換装された途端に「引けイザーク!これ以上は無理だ!」って言い出すところにSEED DESTINYの頃のアスランの萌芽を感じる。
イザークに詰め寄られてたけど、このシーンは本当にアスランが悪い。せめて謝罪しろよ!

俺もお前も死ななかった。艦も無事だ。…上出来だったぜ


死の恐怖と緊張から、なかなかコクピットブロックから出てこられないキラ。
コントロールレバーを握りしめた形で固まってしまった拳を、ムウがほぐしてやるシーンの芸細ぶりが最高に良い。

そう言えば一般人パイロットって、アナザーガンダムではかなり珍しい存在なんだなあ。
特に戦う意志すら持ってなかったところから始まったのって、マジでキラくらいなんじゃないか。

一方、(別に安全圏にいたわけではないが)待っていただけのフレイが「怖かった!」とサイに抱きつくところに、キラを始めとした「目の前の現実ときちんと向き合った人たち」との温度差を感じる。
もちろんアークエンジェルは地球軍の船なので、サイたちはもちろんフレイにも戦う義務なんてないんだけどさ。
これは視聴者にかすかなモヤっとを感じてもらうためのシーンですね。

SEED FREEDOMでも活躍?したアルテミスの傘に守られて、5話は終了。
このバリアー、CE.75になっても破られてない鉄壁ぶりなんだよな…。

「ストライクの起動プログラムをロックしておけ。お前以外あれを動かせないようにな」も合わせて、ムウの存在感がかなり大きい一話でした。
ムウは今後も出番が多いけど、ナタルさんは中盤でアークエンジェルを抜けるので、CICをきっちり管理して指示出ししているシーンは実は貴重なんだよね。

たった5話のレビューなのに、すんげー長くなっちゃった。
今後はもうちょっとスリム化して、かわりにSEED DESTINYの最終話まできちんと見返したいです。
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