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ヴァルキリープロファイル-レナス-

2020/01/18


「ヴァルキリープロファイル」というゲームをご存知でしょうか。
北欧神話をベースとした世界観や、人の死をテーマにした薄暗い世界観、ドットアニメーションの綺麗さ、ユニークなコンボ組み合わせ型バトルなどで60万本を超えるヒットを出した作品です。

本作は1999年にプレイステーション版が発売され、2006年にはバグ取りとムービーの追加をしたPSP版が発売されました。
今日紹介するのは、そのPSP版をほぼベタ移植したスマホ版「ヴァルキリープロファイル-レナス-」です

ヴァルキリープロファイル-レナス-


本作は北欧神話における主神オーディンの命を受けて、主人公レナス・ヴァルキュリアとなり神族同士の戦争「ラグナロク」に備えた英雄の魂を集める物語。
色々なところで北欧神話をベースにした作品が展開されていますし、見慣れた用語も多いと思います。

一般的なRPGとは異なり、物語を読むパートと、ダンジョンを攻略するパートがハッキリ別れているのが特徴。
その2つをこなしていき、上司から仕事ぶりの査定を受けながら最後には神同士の戦争へと突入していきます。

シナリオパート


レナスが集めるのは、死した英雄の魂。

つまり、レナスを通してプレイヤーが目にするのは一つのブレもなく、全て人が死ぬ物語です。
物語の中で登場する英雄(死後は「エインフェリア」と呼ばれる)は隠しキャラも含めると25人くらい。
彼らそれぞれに長短あれど、生前の姿と死ぬ過程が描かれるのですが、ここでプレイヤーがすることは無く、ひたすら物語を読むパートになります。

ここはだいぶ好みが分かれるところで、私は子供の頃プレイしたときは、このパートが退屈でした。


大人になって改めて見ると、物語の機微が掴めるようになるので結構楽しかったです。
特にベリナス、バドラック、洵あたりの物語は大人向けですよね。

ダンジョンパート


レナスのもう一つの仕事が、地上に跋扈する不死者の始末をすること。
この物語に登場する敵は、基本的に全て死後神界へ行かず地上に留まった亡者たち。
彼らは生きた人間たちを襲ったりするので、これを倒すのも神様側の努めなのです。


ダンジョンには様々なトラップやギミックが仕込まれており、プレイ時間の8割くらいはこれらの攻略に費やされるはず。
単純な「あっち行ってこっち行ってスイッチ押したから先へ進める」というダンジョンもあれば「ギミックの法則性を理解して然るべき順番で装置を動かし進んでいく」ダンジョンや、晶石というレナスが打ち出せる氷塊をうまく使わないと進めない、厄介なダンジョンもあります。
ちなみにギミックをクリアすると自由に配布できる経験値が貰えます。頑張ったご褒美って感じで好き。

特に難易度「ハード」でしか出ないダンジョンは「難しい」というより「いじわる」なものが多く、ストレスになる前に攻略サイトを見たほうがいいくらいです。

戦闘パート


パーティは固定で参加するレナスに、追加で3人まで編成することができます。
彼らは装備した武器に応じて1~3回までの攻撃権利を持ち、最大で合計12回の攻撃を組み合わせて、敵と戦うことになります。

敵に接近して戦う剣士は反撃を受けやすい、遠距離攻撃可能の弓術士は後衛へ攻撃可能、魔術師はガードを確実に突破できる代わりにチャージターンがあり連打するには工夫が必要、など。


また3回の攻撃には全てモーション・ベクトルが個別に設定してあり、例えば上に打ち上げる攻撃のあとは敵が浮くため、低い位置への攻撃が空振るようになったりします。
かといって真正面からの攻撃を重ねすぎると敵の位置がどんどん横へ押し出されていって、他の攻撃が当たらなくなったりもします。

攻撃ごとの性能を理解して、コンボをうまく組むのがこのバトルシステムの特徴となります。

ちなみに魔術師は1ターンに1発しか打てない分、確実なガードブレイクの他、バフ・デバフ・回復など選択肢が広くあります。
また、メニュー画面から魔法を選ぶと、通常単体攻撃の魔法が全体攻撃へ切り替わったりもします。
仕様をきちんと把握することで、独特の動きができるのが魔術師の強みです。


攻撃を当てて左下のゲージを貯めると、キャラクターごとに個別のモーションを持った必殺技が撃てるようになります。
ヴァルキリープロファイルのバトルはこの必殺技をいかに連発できるようにコンボを組むかが基本中の基本。
ダメージの大半はこの必殺技で稼ぎます。


それだけに必殺技の性能がキャラクターの評価を分けることもあり、評価の高いキャラはゲージ量・ダメージともに良い一方で、評価の低いキャラは飛んでいる敵に当たらないとか、ゲージ量もダメージ量も低いとか散々なキャラも居たりします。
大抵通常攻撃の性能とかでバランスを取ってあったりはしますが、好事家でもなきゃ使わないキャラも居ます。ジェイルとか。うちのスタメンですけど。

育成パート


レベルアップで得られるスキルポイントを使って、エインフェリアを育成することができます。
バトルで役に立つ「カウンター」や「オートアイテム」から、バトルでは役に立たないが神界へ送るために必要な「人間特性」にも割り振る必要があります。
彼らは戦力として神界へ送られるため、人間性に問題があると困るのでメンタルを矯正されるのです。発想がブラックでは?

なお神界へ送ったエインフェリアはパーティから離脱します。
彼らは気まぐれに帰ってきたりはしませんので、ダンジョン攻略用のメンバーとは別に神界転送用のエインフェリアを用意することをおすすめします。

主力キャラを送ってしまうと、ダンジョン攻略でえらい苦労することになります。
なお転送できないキャラも数人存在しており、プレイヤーへの積み対策かと思われます。あと一部シナリオの都合も。


ストーリーの節目ごとに中間管理職のフレイから「今回はこんなエインフェリアがほしい」というリクエストがあります。
戦術に長けた人、だったり前線で戦える戦士、だったり。
そういったスキルを覚えさせる他、人間特性を鍛えて「勇者評価値」を上げることで、神界に送った後も引き続き活躍してくれるようになります。


送ったエインフェリアの活躍に応じて、会話イベントが見られる他、オーディンからご褒美の豪華アイテムがもらえたりもします。
特にご褒美は有用なアイテムが多いので、手間をかけてエインフェリアを育てるモチベーションの一つになります。

なお半端な育成で送り出すと神界でも死亡してしまい、ゲーム内からガチでロストします。

難易度について

すでにだいぶ記事が長くなっていますが、ヴァルキリープロファイルの大事な要素があと2つあるので、そこまで見ていってください。
まずは難易度のこと。

本作はイージー・ノーマル・ハードの3つの難易度があり、獲得経験値の量などに関わってきます。
その中で最も大きな影響があるのが、加入する仲間の違いと、登場するダンジョンの違いです。

仲間・ダンジョンともにイージーでは数が少なくなっており、ノーマルだと少し増え、ハードでは全キャラ・全ダンジョンが登場します。

仲間については言うまでもないでしょう。多いほうが良いに決まっています。
ただでさえメンバーの中から神界転送しなければいけない都合上、多ければ多いほど陣容を厚くすることが可能です。

ではなぜダンジョンも多い方がいいのかというと、高難易度で登場するダンジョンには、ゲームシステムに関わる重要アイテムが置かれているからです。
特に装備品へ関わってくる「配列変換の宝珠(ノーマル以降の「レザード・ヴァレスの塔で獲得」)」と「紅蓮の宝珠(複数個必要で、ノーマル以降で手に入るが、全て揃えるにはハード必須)」は影響度が高く、特に紅蓮の宝珠はクリア後ダンジョン専用のアイテムです。

それ以外にも獲得できる武器やスキルも、イージーでは手に入らない物が多いため、慣れたプレイヤーは「イージーが一番むずかしい」という人もいるほど。
「単純にシナリオを完走するだけ」ならイージーが一番簡単ですが、一方で一種の縛りプレイとして機能しており、ゲーム仕様を理解してからプレイすると「あれもない、これもない」と苦労させられがち。

とは言え初プレイでは何が難しくて何が難しくないのかも判別できませんし、時間に余裕のある人はイージーでお試しプレイをしても良いかもしれません。

エンディングについて

これはかすかにネタバレも含む書き方になるのですが、本作はA・B・Cの3つのエンディングがあります。

普通にプレイしているとおそらく最初に到達するのはBエンド。
システムを無視してめちゃくちゃなプレイをしているとCエンド(バッドエンド)に到達します。

一方のAエンドは非常に複雑で込み入った手順でイベントを開放していく必要があり、正直事前情報なしでこれに到達できるのはよほどの豪運を持つ人かただのサイコパスかってレベル。
一周が長いゲームでもあるので、よほどのモチベーションを持った人でもない限りは、予め攻略サイトを見ておくことをおすすめします。

難易度が高いだけあって、Aエンドの満足度は特別高いものになります。
その高さを理解するためにも、最初はBエンドを見ておきたいところですが…。

理想を言うなら、イージーかノーマルでBエンドとCエンドを見た後、ハードで紅蓮の宝珠をコンプリートした上でAエンドをクリア、そのデータでクリア後ダンジョンを10週すれば、胸を張ってヴァルプロを遊びきったと言えるでしょう。

移植の精度について

ここからは原作プレイ済みの人向けの話。


プレステ時代と比べて破格の解像度の高さを持つ現代のスマホですが、本作のベタ移植ぶりは非常にクオリティが高く、緻密なドット絵アニメーションが当時そのままに再現されています。


私はPSP版はやっていないのですが、プレステ版から違和感を覚えたポイントは一つもありませんでした。
解像度が上がっている分、純粋なアッパーバージョンとして捕えてもいいでしょう。
フリーズをはじめとしたバグ取りと、一部にムービーの追加もされています。


あとこれは基本無くても困らないものではありますが、追加課金によって経験値量をアップさせたりといったチート機能が実装されています。
個人的にはソフト代とそう変わらない額のお金を入れてまで得るものではないと思いますが。

スマホ版ゆえの難点

一方で、これはどうしても触れておかねばならない点。
コントローラーで操作できたPSP版までと異なり、スマホ版は「タップ」操作になります。

特に影響が大きいのが、十字キー操作。
画面をタップしたあと、上下左右に指をスライドすることでその方向へ進みますが、ここの誤認が非常に多い。
指の腹でキーを触って確認できるコントローラー操作と違って、スマホ版ではゲーム側がどう認識したかが全て。

意図しない方向へ移動してしまう機会が多く、それゆえ一部ダンジョンの難易度が劇的に上がっています。
誤操作によるリスクが大きいのは、特に「ローム丘陵のからくり屋敷」や「炎の城塞」「天空城」など。

一番むずかしいのはハシゴに関わる操作で、基本上キーで捕まり、そこからジャンプ移動をする機会が多いものですが、上キー入力が認識してもらえずハシゴから落ちたり、ジャンプの精度が落ちたりします。
私はローム丘陵のからくり屋敷は諦めました。

ダンジョンがクリアできないことで積むことはないゲームですので、そもそもクリアまで到達できない、ということは無いのが救いでしょうか。

まとめ


ということでスマホ版ヴァルキリープロファイルの話でした。
大元はだいぶ古いタイトルなので、基本的なところも合わせて紹介しました。

ハードを真面目にプレイすると、多分エンディングまで80時間前後、そこからクリア後ダンジョン最初の一周に15時間くらいといった処でしょうか。
私は年末年始、このゲームに60時間を吸われました。正月休みは正直ヴァルプロの記憶しか残ってない。

せっかく深くドハマリしているので、攻略情報その他も記事にしていきたいところです。

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