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今週のジャンプ 2020年12号

2020/02/19

アクタージュ


和解のための対話…に見えて、「怒りをおさめ、花子を慮る度量を持っている夜凪ちゃん」を見せつけられ「自分には手が届かない境地から、自分が悪いのに一方的に謝られる花子」というえげつないシーンだった。
当の夜凪ちゃんにそんな意図はないだろうが。

その後の黒岩の言葉も含めて、よりによって本番当日に主人公を追い詰めてきた花子が、逆にひたすらボコボコにされるエピソードでした。

花子は「夜凪ちゃんにどう謝って良いかもわからない」ままで、つまり自分の中にある怒りの行き着く先はまだ見えていない。
「仲間に恵まれ、愛されている今の自分」にたどり着けない以上、怒りを過去のものにはできないから。

自分の求めたものは、舞台初日を終えた今なお手の中にはなく、残ったのは「17歳の子供をあそこまで追い詰めたのに何も得られなかった自分」というどうしようもないものだけ。
黒岩の「しまいまでやれねえなら」は花子に救いを与える一言となるだろうか。

この夜凪ちゃんがいない場面で、黒岩が夜凪ちゃんのために怒ってるのがスッゲーー良いよなァーーー!

ONE PIECE


おでんとオロチ・カイドウの間にあった約束が判明。
二人がワノ国から出ていってくれることに期待してたのね。

ただオロチの目的は「国そのものに復讐すること」とわかっていて、オロチが国を出ていくのを待っているというのは、いささか呑気すぎやしないだろうか。
しのぶちゃんが「この国に興味もない復讐者」って言ってるけど「この国に執着しかない復讐者」だよね。
興味ねえなら、将軍になった時点で5年もかけないでさっさとワノ国出ていってるわ。

おでんの呑気な視点というのは回想シーンでも前から出ていたのでいいんだけど、気になるのはオロチとカイドウの接点だよ。
こいつら未だにどこでどう出会って仲良くなかったのか、まだ判明してないよね。
釜茹でに耐えてるおでん見ながらケラケラ笑ってるの本当に仲のいい男友達って感じがして嫌いになれない。
トノヤスの処刑のときも、カイドウは「趣味わりぃなああいつ」って笑いながら酒飲んでたよね。
根本的に仲良しなのか?

Dr.STONE


邪魔するやつがいなくなったんだから、と言わんばかりに設定がガンガン開示されていくの気持ちよすぎる…。

先史文明がある可能性について

「千空の声」は合成音声。明らかに機械文明に生み出されたガジェットです。
この機械文明が、千空たちのものと同じ時代の機械文明かどうかは不明ですが。だってホワイマン月にいるんだもん。

現在の科学力でも月面基地は作れないことはないそうで、アメリカでは2028年に向けて計画が動いているらしい。
逆に言えば、人類はまだ月面に基地を作れていないんだけど。

それを踏まえると「現代科学の最先端がロケットで宇宙へ行った百夜たち」という描写は「この漫画における科学では、月面基地はまだ作れていませんよ」というメッセージにも見える。
百夜rebootも、意図的になのか月面の描写はなかった気がする。

転じて「月にいる」という事実は「千空たちより上の科学力が千空たちの知らないところで実在する」という意図を含んだ描写になる。
メデューサの存在はかなりファンタジー寄りだったけど、改めて科学に帰ってきた感じがしますね。

ホワイマンの正体について

先だって送られてきたモールス信号といい、ホワイマンは「自分のヒントになる要素」を極力排してる感じがしますね。
正体が知られて困る人物なのか、あるいは声を発することのできない状態なのか。そもそも声を持たないのか。

「機械やAIが黒幕」なんてSFじゃよくあるパターンだけど、人類石化の歴史が漫画内で描写されているだけでも3700年あることを考えると、やっぱり黒幕が単独の人間という可能性はかなり低い。

あるいは石化をかけた当人も石化して、莫大な時間の経過を待っている…なんて展開もあるか?
一定の周期で目を覚まして、人類が復興していたらメデューサを落とす、みたいな。
百夜たちが見逃されて、今回復活した人が石化させられたのは、単純にタイミングが悪かっただけ、という説。

だとすると、今の石神村や宝島に石化装置が降っていない理由が気になるところだけど。

本章

先週の感想で最終章って書いたけど、正確には「本章」でした。ここからが本番。
だとすると過去の章よりは長くやると思って良いのかな。

月を目指すというのも相当長い計画になりそうだけど、時系列の大幅な進展とかあるのかなあ。
そもそも千空が石化から目覚めてから、もう3年くらい経ってるしね。
大樹と杠の子とか出てきそう。

魔女の守人


どう見てもイギリス。

漫画としては一個も面白くないんだけど、毎週楽しく読んでいます。ヲヲヲ。

全体的に設定があやふやで、場当たり的な展開って感じがしますね。
「魔女は護衛が殺さないと強力なイビルになる」って設定が出てきたけど、その一話前で「護衛は殺して魔女だけ捕まえろ」って指名手配をしてるんですよね。
護衛抜きで魔女連れ帰っても、時間経過か死ぬかでどっちみちイビルになっちゃうじゃん。

最初の村は柵がスッカスカだった。
その前にこれみよがしに「低級イビル」って単語が出てきてるけど、低級は隙間だらけの柵を突破できないくらい低級なんだろうか。

というかバーン市国から徒歩圏内にそんな平和な村があるなら、バーン市国放棄してこの地域に住み替えたほうがいいと思う。なんでわざわざイビル生息の最前線に住んでんのあの人達。
もしくは進撃の巨人でやってたように、バーン市国ってイビルを集めて他の場所の安全を守るためのエサなんだろうか。

まぁ設定が全部開示されてるわけじゃないので、追々「バーン市国の地下にイビルを集めてしまう大切な何かがあり、魔女を使ってそれを守っていた」系の追加情報は出てくると思う。

ただ新連載を、一話読むごとに「この設定アレと食い違ってない?」とか疑問符浮かべながら読み続けるのって結構しんどいんですよね。
これが例えば松井優征の新連載だったら、最初から「これは何の伏線だろう?」って目で読むんだけど。

ハイキュー!!


あぁ~~~日向がジャンプサーブを撃ってる~~育ってる~~~アザラシ~~~!!!!
田中や潔子さんが驚いているからには、高校時代はジャンプサーブ撃ってなかったのかな?

今週は本編も間違いなく面白かったんだけど、一番良かったの表紙だよね。
学生時代に憧れた選手の、そのプレーをみんなで見ている一幕。もう何もかもがたまらねえ。

MY LITTLE MARS


ブラクロ休載の代原?
キメラとして製造された少女を殺さねばならない男の話。
絵のタッチがどことなく藤本タツキっぽかった。漫画のこなれっぷりを見るにベテラン感スゴイんだけど、作者紹介によると初めて描いた長編漫画を持ち込みからの一発掲載らしい。やはり天才か…。

主人公の内面の清潔さ、ヒロインの可愛さ。主人公の高潔さを理解してくれる人がいたことと、この先主人公とヒロインはずっと一緒にいられるんだなあ、という点が良かった。私の好みのポイントをガンガン突いてきた。

車内に隠れてたヒゲ爺さんの「青二才め」がぐっと来る。
AIと同じ場所から吹き出しが出ているんだけど、AIが喋っていたのとは吹き出しの形が変わっていて、異物感を示しつつ主人公を否定する言葉…に見えて、最後であれが主人公を評価する言葉だったと判明する。とてもシブくて心打つギミックだった。

作品に登場した要素の全てに存在意義があって、全てを使って話を綺麗にまとめたのも好印象。
「ヒロインを無力化するために出てきた製造IDと弱点」の設定が、そのまま黒幕を倒す切り札になるのとか。

良かった頃のGONZOのオリジナルアニメの1話目って感じがした。
これは割と続編が読みたいです。

ゆらぎ荘の幽奈さん


びっくりした…突然狭霧ルート確定して数年後で次号最終回なのかと思った…。先週見逃したのかと思った。

もしかしてこの調子で、各ヒロインルートに行った場合のIFを見せていくんだろうか。
恋の決着はつけてほしいと思うけど、その結果みんながゆらぎ荘から離れる展開にはなって欲しくないんだよな―。

正妻は決めていいから、みんなで仲良く幸せに暮らしてくれ。そこにたどり着く過程でヒロインが曇る分にはいいよ。

ZIPMAN


主人公二人で決めたジップマンって名前を誰も呼んでないの笑う。
だって誰にも名乗ってないもんな…。なんだったのあの名前。

ハラキリゴメン


先週に引き続き、電子版限定の新連載。
サムライ8への当てこすりかな?って言うくらい正道の侍像が描写されてて面白かった。
もちろんちゃんとした意味でも面白かったですよ。

「侍らしくない」異人を主人公に据えて「侍とは」というテーマを軸にしつつ、侍同士の剣戟の場に、日本の外からの視点を根拠に盾を持ってくるというのもユニーク。

この漫画も、今年始まった新連載と比べりゃ格段に面白いと思うんだがなあ。
なんでこれが電子版限定で、ZIPMANやマッシュル魔女が本誌連載なのかわからん。

レイブン無頼


うん…パルクー流はだせえと思う…。

でも「俺たちのために若いもんが怪我するのは嫌だ」とか「変わったのは俺か…」とか、バトルは主人公がやりつつも、ドラマの主体はホームレスのおっちゃんだったのが良かった。
レンタル無頼は戦う力を持たない人のためのもの、っていう一話で見せた原則がちゃんと活きてるところが好き。

短期連載じゃ無理だろうけど、ゲーム化したら面白そうだなパルクー流。

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『今週のジャンプ 2020年12号』へのコメント

  1. 名前:匿名 投稿日:2020/03/03(火) 13:10:24 ID:
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    むしろあのまま戦争したら国民全部失うから、自分の恥だけで済む可能性に賭けるしかなかったのでは?
    だから5年間、各郷を回って密かに約束破ってないかを確認したわけですし。
    結局最後には破られましたけど、破られる直前までは被害をゼロに出来ましたし、戦争してた場合は現代のワノ国以上に荒廃させるぞって脅しなんで破られてもマシでしたし。

  2. 名前:管理人 投稿日:2020/03/19(木) 22:34:32 ID:
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    確かに、おでんに出来ることなんてもう残ってなかった、というのはありますね。
    オロチに阿ってどうか国民だけは助けてください、とお願いするしかなかった。
    という立ち位置を踏まえると、おどけるおでんに小銭を渡す戦略の悪質さが余計際立って見えてきますね…オロチ怖…。
    最後に国民へおでんの真意が伝わったこと、20年後に反逆の芽が出たことだけが救いでしたね。

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