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M-1グランプリ2021感想

2021/12/23

面白かったですね…今年のM-1グランプリ…。

実のところM-1グランプリは毎年欠かさず見ているわけではなく、最後に見たのは2019年(ミルクボーイが優勝した回)で、その前となると多分2015年(タイムマシーン3号が滅びの呪文「タニタ」を唱えた回)まで遡るくらいです。
特段熱心なお笑い好きというわけでもないのですが、ただ今年はキングオブコントが面白すぎたんですよね…。
キングオブコントが面白くて、IPPONグランプリが面白くて、THE MANZAIが面白くて、その流れのおかげでM-1グランプリも楽しみでしょうがなかった。

今現在、ネタ番組なんて有吉の壁くらいしか見ていないのですが、久しぶりに真剣に見たM-1グランプリが超面白かったので、各漫才の感想を吐き出したかったというわけです。

M-1グランプリのいいところは、オンエア後すぐに出演芸人のネタをYOUTUBEで公開してくれることですね。
おかげで見ていなかった人も、また見返したい人も何度でも見ることができるのが本当素晴らしい。おかげで感想も書きやすい。
他の番組もやってくれないかなこういうの。

2021年大会

決勝まで勝ち上がった芸人は
モグライダー(マセキ芸能社)
ランジャタイ(グレープカンパニー)
ゆにばーす(吉本興業【東京】)
ハライチ/敗者復活(ワタナベエンターテインメント)
真空ジェシカ(人力舎)
オズワルド(吉本興業【東京】)
ロングコートダディ(吉本興業【大阪】)
錦鯉(ソニー・ミュージックアーティスツ)
インディアンス(吉本興業【東京】)
もも(吉本興業【大阪】)

の10組。

やっぱ吉本は強いなあと思ったのですが、過去の決勝進出一覧を見ると、これでも吉本以外の所属が増えてる方なんですね。
過去には決勝進出のほぼ全員が吉本なんてこともあったようで。

大会参加は過去最大の6017組。本当に選りすぐりの芸人たちの共演でした。
今年が特に楽しく感じたから贔屓目かもしれないけど、過去に見た回と比べて下振れが少なく、どのコンビも一定水準以上に面白かった気がします。

と言いつつ、事前に私が知っていたのはハライチ、オズワルド、錦鯉、インディアンスのみ。にわかがバレますね。
結果として新しく6組の芸人の名前を覚えられたのだからありがたいところでもあります。
特にランジャタイのことはもう忘れることは出来ないでしょう…。あれ忘れたらもう逆行性健忘だよ。


Twitter見ると立川志らくがランジャタイを噛み砕いて飲み込むのに言葉を尽くしてて笑った。
私の中でランジャタイは「実写版ボボボーボ・ボーボボ」として飲み込みました。話の縦糸のあるナンセンスコメディ。

では、以下よりネタの感想です。
公式YOUTUBEチャンネルの埋め込み掲載もしております。

決勝ファーストラウンド

モグライダー

M-1にはあんまり有利な気がしない「歌ネタ」と、基本不利とされる出順1番という二重苦を抱えたコンビ。

大抵の歌ネタってネタにするポイントのだいぶ前から歌い始めるから、聞いている間は大抵退屈なんだけど、モグライダーのそれは歌い出しをネタにしたことで退屈な時間は短く済むし、さそり座の女というチョイスもシブくて面白かった。
個人的には「双子座で指を2本分数える」という小ネタがすごいツボにハマりました。

また、結果的にはトップバッターとして歴代最高得点を取ってるのもすごいところ。
実際、楽しいネタで年齢・性別を問わないところが好感の持てる感じでした。

惜しいのはボケ担当のともしげが滑舌が悪くて、テレビをイヤホンつけて見ていても何言ってるかわからないシーンがあったこと。
と思ってWikipedia見たら、そっちでも「ともしげの滑舌が悪すぎて~」ってエピソード書いてあって笑った。

ランジャタイ

今大会一番の問題児。濃厚な異常者のネタによって立川志らくの脳が破壊されてしまった。

少なくとも私の持つ言語では、このネタの良し悪しを語ることができない。
体の中にエレベーターやコクピットがあるという点からボーボボに類似性を見出したけど、それはつまり分類出来ていないということでもある…。

ただ2匹目の猫が頭に入っていってダブル将棋ロボになった展開はさすがに笑った。
強いて言うなら暴力的なネタの圧で無理やり笑わせるタイプということだろうか…。
急に入るムーンウォークも緩急効いていて目を惹かれた。

点数としては最下位だったけど、多分ランジャタイは最下位でこそというタイプだと思う。
あまりにクセが強いネタゆえに、その方向性によって評価をする人としない人がくっきり分かれるという、賞レースの当たり前の原則が改めてよくわかるネタでもあった。

ゆにばーす

今回唯一の男女コンビ。実のところはらちゃんは女装した男なのではとしばらくの間思っていた。

話の組み立て方が今回の参加者で一番うまくできていて、見終わったあと「よく出来ているなあ」と感心してしまった。
序盤に川瀬名人がバリバリ攻めていると思いきや、一転して100%不利な状況に追い込まれ墓穴をひたすら掘り続ける…という見ていて頻繁にゲラゲラ笑える面白い漫才だった。
床を蹴るモーションも乱暴ではなく、かつマイクから離れないまま動きが大きくて目を惹いた。

その割に点数が伸びなかったのは、うんこちんこですらない性ネタを扱ったのがM-1グランプリという場にそぐわなかったのかなあ。
それが卑猥だった、不適切だった、ってことは無いんだけど、前述のランジャタイ同様に喜ぶ客をかなり選ぶタイプのネタで、それがマイナスに働いたのかなと思う。

ハライチ

敗者復活から上がってきたラストイヤー芸人。
今更M-1出なくてもいいくらいの大御所枠になりつつあるけど、忙しい(であろう)身の上でネタを作ってM-1に参加して、敗者復活でとはいえ決勝にまで上がってるのが恐ろしい。

ちなみに岩井は澤部にネタへの口出しをされたくないがために、ネタをやる前日や直前になってようやくネタを伝えるらしい。それでやれて決勝行けちゃうの何なんだよ。やはりネタ受け取り師としても一流…。

ハライチのネタを見るのは久しぶりでしたが、体の動きも感情の動きも極端な緩急があるネタなのに、全くよどみなく展開するのがさすがのベテラン。
ただネタ自体はこれまた客を選ぶタイプで、澤部の強い口調のツッコミや岩井の大暴走など「すでにハライチのファンの人」が喜ぶ漫才だったなあと思う。
私はニヤニヤしながら見れましたが、個人的にはもう一つか二つネタのシチュエーションが展開して欲しかったかなと思った。

自分たちのやりたいネタをやりたいようにやって、決勝行って上沼恵美子から98点もらって、すっきり笑って卒業していくのマジで大物の風格だった。
岩井はM-1中に放送されるCMに出てるし、澤部はM-1放送前の相葉マナブに出てるし(フィナンシェ作ってた)、M-1勝たなくてもすでに人生勝利しているという点では緊張とかと無縁だったのかなあ、とか想像してる。

真空ジェシカ

今回新しく知った中で、一番気に入ったのがこの真空ジェシカ。
早口すぎず、ネタがくどすぎず、滑舌は安定しており、適度に動き回り、総合的なパラメータのバランスが一番良いコンビだと思う。

1日署長体験から始まって5秒秘書からの無期懲役に繋がる導入がもう最高に面白かった。
踏み地図とか「好きな法律だけ守って」とか、散りばめられた小ネタがどれもクオリティが高くて、面白いネタを連打してくるという、ネタやってる4分間がほぼ常時楽しい私的にかなり好みのタイプでした。
特に2進数の表し方からHELPのハンドサインに繋がるのは見事。

結構爆笑も取ってたと思うんだけど、6位というのがあんまり納得いかない。
個人的には今回4位くらいの面白さだったと思うんだけどなあ。オチが弱かったのは残念かも。

ちなみにM-1でこそ穏やかで知的なネタをやっていたけど、翌日にAbemaでやっていたスピードワゴンの番組では「吉住(人力舎の女性芸人)でシコったらちんちん取れた」という、頭イカれてんのかというネタをやっていました。
舞台にふさわしいネタを選ぶ能力。

オズワルド

決勝ファーストラウンドで1位を取ったオズワルド。
私がオズワルドを知ったのは2019年の「高速寿司捨てマシーン」でした。あれ超好き。

人を選ぶという意味では、オズワルドはサイコパスに偏ったネタをやっていて人を選ぶと思うんだけど、そんなのお構いなしに爆笑を取って高得点を取っているのが技術なんだろうなあ。
言葉の選び方・ネタの展開の仕方が面白いコンビなので、あまり声を張らずネタをきちんと聞き取れるように構成されているのが凄いなあと思った。

実際ファーストラウンドでこれを見たときは「今年の優勝はオズワルドだなあ」と思ったものです。
2019年のオズワルドはマニア受けみたいなポジションだった気がするんだけど、2021年のオズワルドは優勝するに相応しい風格を持ってたと思う。

ロングコートダディ

コンビ名が全くピンとこないコンビ。なんだけど「ロコディ」という略称は可愛くキャッチーで素敵。
ロングコート感もダディ感もないんだよ。それを言うとランジャタイにも蘭奢待感ないけど。

最初はまた「アレやってみたいから練習しよう」「よしやろう」系の導入かよ~と思っていたんだけど、「俺、天界全体やるから」でぐっと引き込まれた。
終わったあとの寸評でも言ってたけどツッコミの「肉うどん?!!!?!?」の表情があまりに絶品。

転生のしりとり構造を見抜いたあとのワニ→肉うどんの流れも見事。一足早く察した客の笑い声が「お前は…」の段階で上がっているのが、ネタがよく出来ている証拠と言えよう。
「ん」でしりとりが終わっているのも気が利いている。

肉うどんから転がり始めたネタが、全く関係ないワゴンRで終わったのはちょっと残念だった。
どっから来たんだよワゴンR、と思うけど単語一つの語感の面白さとしては笑った。

結果4位というのも、上位3組を思うと納得の位置。
ファイナリストになれなかったコンビとしては、ロコディと真空ジェシカが個人的に同率ツートップでした。
この2組は別の番組とかでネタをやるとなったら、録画してでも見たいと思えました。

ネタももちろん良かったんだけど、実のところロコディで一番笑ったのは、暫定席から降りるときに「2本目のネタ合わせをしている」というボケを入れてきたところでしたね。
盤外で面白い芸人は強い…。

錦鯉

50歳と43歳という、足して90歳を超える高齢コンビ。
ただツッコミの渡辺さんはオードリー若林と同い年なんだよな…若林が若作りなのもあるけど差がすごい。

まさのりさんの小学生児童みたいなボケ方で吐き出していくおじさんネタが、合コンで酒を飲んだあたりから急激に加速していくのが最高に気持ちよかった。
「乾燥したかかと見る!?」で声あげて笑っちゃった。観客も立て続けに爆笑して拍手してて、ファーストラウンドでは2位だったけど、観客が一番盛り上がってたのは錦鯉だった。

いろんな芸人の寸評見てから改めて見ると、観客の笑い声が収まってから次のネタに入るようにしていたり、そういう調整をしながらも制限時間の4分以内に綺麗に収めていたりと、ネタの乱暴さの割に細やかな気配りがされているネタだとわかる。
「ひーーざっ!!」のあと拍手が鳴り止むまで、まさのりさんがしばらく待ってタイミング調整してるんだよね。

渡辺さんも、基本後頭部をひっぱたくというツッコミをするけど、ネタの盛り上がり具合応じて、その叩き方に大小をつけているのがわかる。
「ひーーざっ!!」のときはもう体を大きく揺らしてひっぱたいてて本当に笑った。

まさのりさんの大声が目立つけど、決して雑でも乱暴でもなく「変な人を演じるだけ」でもなく、ツッコミを入れていくことで練られた漫才だとわかる素晴らしいネタだった。
個人的には今回のM-1で一番好きになったのがこのネタでした。

インディアンス

ザキヤマの下位互換とか言われるボケの田渕が目立つコンビ。
顔と雰囲気が似ているのにボケ方もちょっと似ているという、それはザキヤマが引退でもしない限り茨の道なんじゃないか…?という方向にひたすら進んでいる。
コングラ(ッチュレーションを省く)ってザキヤマが前にやってたような気がする。田渕がやったのをザキヤマが真似したのかもしれないけど、どっち先かわかる人いたら教えて下さい。

冒頭の「静かなコンビが続いてすいません」というつかみの一言がすっごい良かった。
前の順が本当に静かなコンビだった場合は別の言葉を用意していたんだろうか。

今回は意外と少なかった、強烈なボケをひたすらマシンガンのように連続していくタイプのネタで、賑やかで楽しい4分間でした。
その中に爆笑を誘えるレベルのネタが複数詰め込まれていて、見終わる頃には見てる側がくたびれるくらいの強烈な圧を感じた。

今回は伏線の回収とか何かギミックを仕込んでいる系の漫才が多かったけど、インディアンスはストレートな一本線で、ただその線が非常に太くて濃厚というストロングスタイルのネタだった。
なるほど~これは上手いな~系のテクを感じるポイントが(あえて?)無く、ただただ用意されたボケとそれに対するツッコミが面白いという単純な原理で同率2位に食い込むパワー。
インディアンスはラストイヤーまであと4年あるし、その間どっかでM-1チャンピオン取れそうだと思う。

もも

決勝進出者の中では一番結成歴が短いコンビ。なんと結成4年である。
コンビの年齢も極めて若く、せめる。が28歳でまもる。が27歳。錦鯉とは冗談抜きで親子みたいな歳の離れ方をしている。

その若さゆえか、ネタがシンプルというか、他のベテランにあった「この芸人しか使わないような強烈なパワーワード」が少なかった印象。
転売顔というのも、サンドウィッチマンや鬼越トマホークなどを見てきた我々からすると、まもる。は全然それらしい顔ではなくてネタの方が強すぎた印象がある。
シャッターに落書き顔はよくわかる。してそう。

財布の下りで長財布じゃなくて三つ折りマジックテープ顔やろ、ってツッコミがあったけど、個人的にこういう特定のなにかをけなすようなネタは好きになれなかった。
牛乳石鹸顔って何?110年続く超老舗企業だぞ。そりゃ牛乳石鹸の公式ツイッターもスルーするわ。

ぺこぱが具体的に証明して見せたけど、ネタってのは必ず喜ぶ人と喜ばない人がいて、なるべく後者を少なくしたほうが絶対に得という基本原則の真逆を行くネタだったと思う。
ただ順位の上では5位。同じやり取りの繰り返しだし、真空ジェシカやゆにばーすに勝てるネタではなかったと思うんだけどなあ。

ただ出順が最後だったのもあって、結果が出た瞬間本人らほったらかしで錦鯉とインディアンスにフォーカス当たってたのは可哀想だった。

決勝ファイナルトラウンド

インディアンス

2本目でもこれだけ爆笑できるネタを持ってこれるのが凄い。
いや、あるいはインディアンスは常時このパワーでやっていられるのか…?

「すみまセンチュリー21」で名乗らずともマミが再登場したのがわかるギミック、軽い伏線回収もあったのが見事。ファーストラウンドより凝ったネタになっていたと思う。
ただ爆発力で言うと「楽天モバァイル!!!!!」ほどではなかったとも思った。1本目は徐々に盛り上がっていく構成になっていたのに対して、こちらは終盤まで行っても序盤とあんまり変わらないテンションだったと思う。
見終わったあとの満足感で言うと、「徐々に面白くなっていき終盤ピークを迎える」構造が出来上がっていたのは1本目の方。

結果、攻撃力をむしろ上げながらも伏線回収を丁寧にやっていた錦鯉の下位互換になってしまったのかな。

錦鯉

こちらも全くパワーダウンしていない姿を見せた錦鯉。今更だけど錦鯉ってめでたい雰囲気あって良いコンビ名だな。

渡辺さんが暴れるまさのりさんの面倒を見る、というふうな錦鯉の空気感をとても濃厚に感じるネタだった。
1本目は合コンやってるまさのりさんを神の視点から見ていた感じがするけど、今回は隣に立ってる感じがあった。

ポイントはやっぱり
「森の中へ逃げ込んだ!!!」
「…じゃあいいじゃねえかよ」
のくだりですね。これまでひたすら最高速度で走っていたネタが、急に減速して、言われてみれば当たり前の事実に突っ込まれる。

この「ボケツッコミが行われる」→「一瞬の意味を理解するターンが入る」→「観客がネタに追いついてようやく笑う」というのをやれていたのは、今回は錦鯉だけだった。
ネタがどう見えていて、観客がどう感じていて、その感情をどう着地させるかを完全に渡辺さんがコントロールしていた。まさのりさんのコントロールもしていた。

歯がないとか無一文参上!とかでどうしてもまさのりさんが目につくけど、渡辺さんの技術力の高さを物凄く感じられるネタだった。
最後「老人の置き方」で伏線回収をしてみせたのもあまりに見事。

シメの言葉である「ライフ・イズ・ビューティフル!」はまさのりさん意味わからないまま言っていたらしいですね。
帰りのタクシーで渡辺さんに聞いたとか、前述したスピードワゴンの番組で言ってました。マジかよこの人…。

オズワルド

今年のM-1グランプリの締めくくりとなるネタ。
再び畠中のサイコパスネタで、「理想の俺と喋るな」から始まるキャッチーさがとても良かった。

ただ、これは当人もM-1終了後の打ち上げ特番で言っているけど、錦鯉の猿ネタを見ている間に心が折れてしまったという。
冷静になってから見返してみると、あちこち噛んでしまっていたり、「畠中演じる理想の伊藤」と「現実の伊藤」の声がオーバーラップするくだりが2個分失敗していたりと、1本目で見せた精度の高さが消えてしまっていた。
(ちなみにオズワルドのきちんとやりきっている「割り込み」はオズワルドのYOUTUBE公式チャンネルで見られるので、ぜひとも見てみよう。理想と現実の伊藤のセリフが重なるところなど、見栄えが劇的に違うのがわかるぞ)

今回のM-1決勝出場コンビの中で、オズワルドが一番繊細なネタをやっていたと思う。
それゆえに、噛んだりネタを間違えてしまうと一気に崩壊してしまうんだなあと繊細な漫才のリスクというものを理解してしまった。

強烈なバカを軸にした漫才が二つ続いたあとに、静かで会話をベースにした正統派漫才をやろうとしたのも逆風だったと思う。
会場があんまり盛り上がらなかったのは、インディアンスと錦鯉のせいでみんな満腹になってしまっていたんじゃないだろうか。

オズワルドは2019でミルクボーイの後にネタをやることになり、(見てなかったけど)2020ではマヂカルラブリーの後にネタをやることになり、今回は錦鯉の後にネタをやることになったというのがあまりに不幸。
優勝芸人見送り芸人として定着してしまう前に優勝して欲しい。オズワルドはまだ7年目でラストイヤーまでしばらく時間があるので、飽きられる前に取ってほしいね。
(M-1は何度も何度も出ていると飽きられたり手の内がバレたりして、優勝しづらくなるという説がある)

まとめ

激戦を乗り越えて、優勝したのは錦鯉でした。
冷静にファイナリストの3ネタを見直してみると、インディアンスは最大攻撃力で、オズワルドは安定感で錦鯉に負けていたかなと思う。
まさか錦鯉のネタを「クオリティが高い、安定感がある、完成度も高い」なんて評することになるとは思わなかった。

最後二人が抱き合っていたのも感動した。抱きついた渡辺さんの背中をまさのりさんがぽんぽんと叩いていたのが本当に美しかった。紙吹雪が渡辺さんの頭の上に乗っかってるんだけど、まさのりさんの頭には乗っからなかったのには笑った。

審査員がもらい泣きしちゃっていたのも最高にエモかった。松本人志はちょっと眉根を寄せて涙をこらえてるように見えたし(両手は手渡すトロフィーで埋まってた)、富澤や塙ははっきりボロ泣きしていて、「賞レースで優勝した」というより「頑張り続けた人が夢を叶えた瞬間」という色が濃くて本当に青春モノのようだった。

その感動のシーンで「僕らラストイヤーは56歳で」と一つボケをかますところはまさに「芸人」でした。

50になってM-1グランプリ優勝という夢を叶える舞台を見れてしまったし、「ライフ・イズ・ビューティフル」や「みんないつかこうなるんだよ!」が他のくすぶっている芸人たちへの指針(と呪い)になったと思う。
ただ錦鯉は別にぽっと出の芸人ではなくて、割と頻繁にテレビで見かける存在でもあったけど。でもよく見るようになったのは去年のM-1で活躍して以降かしら?

 

今回のM-1はこれまでの中でも平均点がとても高く、どの芸人も顔と名前を覚えられるようなクオリティの高い大会でした。
結果も概ね納得できるもので、不足・不満のない上に最後は感動の涙で終えられる歴代で一番満足度の高い回だったのではないでしょうか。

ちなみにTverでも見れる「くりぃむナンタラ」でM-1をパロディした企画をやっているので見よう。
ストゼロが後援している「M1打ち上げ byストロングゼロ ~みんなよくやった!笑って乾杯!~」はこちら。
小籔千豊が司会をやる「M-1グランプリ2021 世界最速大反省会」はこちら。

どれも見応えがある企画なのでおすすめです。

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