新着記事

その他の 漫画の記事

本好きの下剋上 第四部第一話 2

2022/06/06

本好きの下剋上、4部漫画の感想2です。
まさか漫画1話の感想が2回の更新にまたがるとは…。ちなみに1話は63ページあるそうです。月刊連載の1話にしても破格のページ数です。

プランタン商会


ローゼマインの本作りに協力してくれている、お貴族様ローゼマインのお気に入り。
神殿にやってきたベンノ、マルク、ルッツは全員平民時代のマインをよく知る人物のため、彼ら(と事情を知る側仕えたち)しかいない空間では、貴族ローゼマインではなく下町の平民マインの顔になります。

隠し部屋

ローゼマインが孤児院長室に持つ秘密の部屋。別にローゼマインだけの特別ではなく、貴族なら誰しも自室にこういう部屋を持つものらしい。
魔力を登録した人間と、その人間が許可した人しか中には入れない。
魔力で作られた異空間なので、ドアの前や壁の向こうで聞き耳を立てていても音は外には漏れない。私もこの魔術欲しい。

思わずルッツに飛びつくマインが可愛い。ルッツの顔を見上げるコマで、二人の身長差がよくわかります。
ベンノさんもマインの頭をポンポンと叩いていて、貴族と平民の立場では本来あり得ない気安い距離感に安心しますね。

プランタン商会

元はギルベルタ商会としてマインに協力していたベンノ達だったが、本来は服飾関係の店。
マインの求める業種と本来の業種にズレが起きていたため、ベンノが独立して立ち上げた新しい商会。新しい商会なのにさっそくお貴族様御用達である。
名前の由来については原作239話「ベンノからのお願い」を参照。グーテンベルク同様、歴史上の人物からです。

魔力が暴走するのはまずいだろ!?


冒頭でもあったとおり、マインの溢れんばかりの魔力は感情と直結しており、本人の意思に関わらず感情に応じて暴れ出すことがあります。
本人の体にも周囲の人間にも影響が出てしまうので、結構深刻な問題。

マインの言う魔術具とは、先程フェルディナンド様から貰った身体強化の魔術具のこと。
4つも付けているので、魔力をそちらに回せば大丈夫だということ。

ここで思い切り泣いておけと言えるベンノさんも胸を貸せるルッツもカッコイイ。
二人とも、マインがローゼマインとなり、色々なものを我慢して暮らしをしていることをよくわかっているからこそですね。

泣くローゼマインを微笑ましく眺めるマルクさんとダームエルがいい味を出しています。マルクさんはいつも笑顔の人だけど、このシーンの笑顔は特に柔らかく見えて好き。

今日はその苦労話を聞く場じゃないですか!

ベンノさんからの、眠っている2年間にあったことの報告。
先程神殿、孤児院からも報告を受けていますが、神殿長であり孤児院長であり印刷業の元締めであるローゼマインは、報告を受けて次を指示するシーンが非常に多いです。
既に三足のわらじを履いているローゼマインですが、これから先、更に領主候補生としてのわらじや●●●●●●としてのわらじや●●●・●●●●●●●●としてのわらじも履くので大変なことになります。

プランタン商会からの報告は、ローゼマインが眠っている間にハルデンツェルで行った印刷業の輸入について。
ローゼマインの貴族としての母であるエルヴィーラの故郷であり、ローゼマインが眠っている間に印刷業を止めぬため、母として自分の故郷に印刷業を持ち込んだという話。
金属活字は、グーテンベルクであるヨハンの超絶技巧によって作られているため、ハルデンツェルの職人では対応しきれなかったようです。

春になったら騎獣でぱぱーっと行って

騎獣とは、魔力で作る空飛ぶ動物型の乗り物のこと。
普通の貴族がペガサスや狼に乗って飛んでいる一方、ローゼマインは現代人の記憶から某ネコバスを思い浮かべ、実現しています。
バスらしく道具や人員を多く乗せることが出来るため、馬車での移動よりもはるかに効率よく移動が可能。

確か馬車で10日の距離が、騎獣だと2日くらいに短縮できるんだったかな。
馬車が通る地形にもよるだろうけど。

きっちりと周囲の手綱を握っていてくれ

ベンノさんが商談している相手は、土地の管理をエーレンフェストの領主から任された上級貴族ギーベ・ハルデンツェルですかね。
隣にエルヴィーラが座っているから多分そう。

印刷業はユルゲンシュミットにおいては全く新しいお仕事のため、本当に利益につながるのか、コストをかける価値があるのか貴族たちにもわかっていません。
実務経験のあるベンノが彼らを説得しなければならないのです。

ギーベ

領地を更に細分化した地方を治めるお貴族様の肩書。
伯爵位にあたる。

ちなみにこのユルゲンシュミットという国で一番えらい王様が「ツェント」で、各領地を治める領主をアウブと呼ぶ。
ツェントに承認されたアウブ・エーレンフェストの任命を受けて、ギーベ・ハルデンツェルがハルデンツェル領を納めているわけです。

フェルディナンド様が一緒にいるのは、彼がローゼマインの後見人であり印刷業の監督をしているからですね。

家族への手紙


ローゼマインは2部での出来事から、家族に「マイン」として接することが出来ません。
そのため、ルッツを介して手紙で細々と交流をしています。
※家族に限っては、隠し部屋でも態度を変えられない。

あ そっか。トゥーリもダプラだから…

ダプラとはお店の幹部候補生のこと。
ルッツはプランタン商会の、トゥーリはギルベルタ商会のダプラで、ふたりとも店に住んでいます。
ダプラになると、子どもたちは実家を出てしまうわけですね。

コリンナはベンノの妹で、ギルベルタ商会のトップであるオットーの妻(オットーの婿入り)。
彼女も下町時代のマインを知っており、かつ今後もローゼマインの服の仕立てで交流の残る人物です。
でも物語には絡んでこないかも。

昨日マインが目覚めたんだ!


会合のあと、すぐにルッツはトゥーリを呼び出してマインの実家へ向かいます。
ルッツが要件を内緒にしていたので、トゥーリがここに来てようやく驚いているのが芸コマですね。

下町の家族たちは2部を最後に距離が離れてしまったため、本当に「死んだと思っていた娘が生きて見つかった」くらいの感動を見せています。

ちなみにこのシーンの詳しい模様は、本編ではなくSS置き場のトゥーリ視点 マインの目覚めで読むことが出来ます。

マインって誰?

マイン家の末弟カミルは、赤ちゃんの頃を最後にマインと会っていないため、マインのことを知りません。
2部での出来事から、世間にはマインは死んだことになっているため、カミルには名前すら伏せていたようです。

そのカミルの目の前でマインの生存を喜んでしまって、思わず焦る一同。
実は死んだことになっているけど、お前には今神殿長で孤児院長で領主の養子をやっているお姉ちゃんがいるのよ、なんて言えるわけがありません。

カミルに真実を教えるのは絶対反対


トゥーリの強い意思。ここでのトゥーリの後悔は、今ちょうどアニメ3期でやっているくだりですね。
マインを狙う貴族の手引により、マインとトゥーリが攫われてしまう事件が発生します。
細かい経緯は、せっかくなのでアニメを見ましょう。

もう家の中でもマインって言うの止めなきゃダメね

マインからも家族からも、お互いに愛し合っているのに名前を呼ぶことも出来ない家族。
それでも何より目覚めてくれたことを喜べる姿が美しい。

この家族の中で強くつながる愛の物語は、やがて本編でも機能するポイントなので覚えておきましょう。

それはそうと、4部コミカライズのギュンターかっこよすぎませんか。
ビジュアルに具体的に老いの要素が加わって、すごいイケオジになっている気がする。

城への移動


視点は変わって、マインが領主の城へ。
迎えてくれるのはモノクルの似合うアウブ・エーレンフェスト筆頭側仕えノルベルトと、ローゼマインの護衛騎士コルネリウス、アンゲリカ。
未成年は神殿に入ってはいけない決まりのため、ローゼマインの護衛騎士は彼女が神殿にいる間は、城にある騎士寮で訓練したり待機しています。

「わたくしが助けたかったシャルロッテを~」は3部ラストのくだり。
ローゼマインはカッコイイお姉ちゃんとして、義妹であるシャルロッテを暴漢からかばい攫われてしまいます。
このとき、ローゼマイン当人の指示で、アンゲリカとコルネリウスは主であるローゼマインよりもシャルロッテの救助を優先しました。

コルネリウス

ローゼマインの貴族としての父となったカルステッドの実の息子。つまりローゼマインの兄になる人物。
なのだが、彼はローゼマインの細かい素性を知らないため、血の繋がりもないローゼマインを実の妹だと思っている。ちょっと可哀相。

実の妹ながら領主の養子になったため、実の妹に仕え敬語で話す護衛騎士、というなかなか複雑な立場になっています。
当人はローゼマインを守るために一生懸命で他意を含まない、真っ直ぐな人物。
たまに兄の顔をするところが可愛い、私の推しキャラです。

辛うじて落第はしておりません

アンゲリカは実技はトップクラスでも、学力は悲惨な残念美少女。
ローゼマインの向こうでダームエルが苦い顔をしているのは、彼がアンゲリカに勉強を教えているから。

この「アンゲリカの成績上げ隊」はコルネリウスも参加して、勉強を教えています。
アンゲリカの方が1つ年上のため、コルネリウスは自分の1学年上の勉強をして年上に勉強を教える、というとんでもないことをしています。
おかげで座学の成績が上がった男コルネリウス。

ちなみに廊下を歩くコマでは、前にエックハルト、続いてフェルディナンド様とユストクス、騎獣の後ろにリヒャルダ?がいますね。その右の護衛騎士は誰だろう?

詰め込み講義

今年10歳になるローゼマインは、貴族として冬の間は貴族院に通わねばなりません。
貴族院では貴族として必須の学力や魔力の扱い、社交の練習などを行う場で、ここを卒業しないときちんとした貴族として認められない風土があります。

フェルディナンドが見せたのは、ユルゲンシュミットの地図。
きっちり丸で区切られていることに違和感を持つ人も居るでしょうが、ユルゲンシュミットはこの丸に沿って壁?結界?のようなものが張られているため、マジでこのとおり丸く区切られた領土を持つ国なのです。
外へ出るには、クラッセンブルクの北やアーレンスバッハの南東などにある国境門を開かねばなりません。

政変

具体的な時系列が明らかになっていたかわからんけど、10年弱くらい前に起きた王族の殺し合い。
ツェントになることが決まった第二王子が殺され、そこから血みどろのブラッディカーニバルが発生。
王族はあらかた死亡し、貴族の数も激減。王族が治める中央は貴族や魔力の不足を理由に、各領地から貴族を集めました。
そのため、規模の小さい領地などは、その割を食って魔力繰りが厳しくなっています。

エーレンフェストの影響力


4部で主な焦点となる、領地の影響力。エーレンフェストは21位中13位です。
ただしフェルディナンド様が言うとおり、政変で負けた王族についていた領地が格下げを食らった結果順位が上がっただけで、基本的にエーレンフェストは中規模の領地ながら、中央への影響力は最下位に近いレベルで低いです。

この順位は貴族院での学生たちの成績によって向上します。
3部で行ったローゼマインの施策が、現在のコルネリウスをはじめとした学生たちが成績を向上させており、順位がこれから上向いていきます。

カルタをしているコマにいるのはトラウゴット、本を読んでいるのはブリュンヒルデとリーゼレータですかね。

国内2位の蔵書数を誇る図書館


ローゼマインの実績から、貴族院での成績を上げる旗振り役をやらせようとするフェルディナンド様。
しぶるローゼマイン相手に切った切り札は「図書館」の存在。

すでに本を自分たちで作れるようになってきたローゼマインですが、手の届く範囲にある図書館に釣られないわけがありません。
本好きの下剋上は、どこまで行っても本に釣られる女マインの物語です。

スポンサードリンク

コメントをどうぞ

名前の入力はしなくても大丈夫です(匿名表記になります。)