今週のジャンプ 2019年46号
今週はワンピースが休みだった…。
今すげえ面白くなっているので、一週でも読めないのがとてももどかしい。
その枠の分か、短編ギャグの詰め合わせ読み切りが掲載。
正直どれもいまいちだった…私の好きなキャラクター性に寄ったギャグを短編で読めるわけがないんだけど。
青春兵器の長谷川先生帰ってこないかな…。
鬼滅の刃
すごく感想の難しい話だった。
この黒死牟の弟への感情は、決して愛ではないよな。
弟から兄への感情は敬愛とか親愛なんだろうけど、その弟が人外すぎて感情の落とし所を見つけられなかった黒死牟は哀れではある。
本人のモノローグにあったとおり、焦がれ手を伸ばしても届かず全て失って消えるだけ、という結果しか得られなかった。
上弦の壱という、鬼舞辻無惨の作った鬼の中で最強にまでなっておきながら、当人は「何も得ることができなかった」と語ってるんですよね。
鬼という加害者でありながら、回想を踏まえると被害者にしか見えなくなってしまった。
これは鬼滅ではよくあることだけど。
ハイキュー!!
めっちゃ良かった。
フルセット戦いきった3年生最後の試合を「完敗だった」と言い切る大地さんの度量が深すぎる。
武ちゃんの言う通り、負けは現状の認識でしかなくて、弱さの証明ではないのだ。
先週号だったかで稲荷崎の北さんが言っていたとおり、負けて失われるものはなにも無い。
これまでの厳しい練習も試合結果も、全て「筋肉」になっている。
ユースの監督が言っていた「挑んだものにだけ、勝敗という標と莫大な経験値が与えられる」はそれらを総括した言葉ですね。
勝ちと負けは大きな違いを生むけど、負けたからって何もかも終わりじゃない、ってのはハイキューで色濃く描かれているテーマですよね。
そう言えばハイキューは「勝った側」の描写はあんまりやらないけど、「負けた側」はかなりガッツリ描いてくれていますね。
和久南の中島は悔いの残る決着に「もう一度やらせてくれよ」と涙していたし、青葉城西の及川さんは「俺のバレーはまだ何も終わっていない」と次を見据えていたし。
全国一回戦で当たった椿原の「俺たちは何もやれてないから涙も出ねえ」は印象的だった。
みんなで飯を食って「筋肉」をつける。
インハイで負けたときと違って、烏野のメンバーが誰も泣いていないのは、少なくとも持てる全てを出し切って納得出来たからということでしょうか。
体調のコントロール不足で退場となった日向だけ泣いているのが対照的。
3年生は引退し、多分縁下キャプテンのもと次の世代が始まる…。
というところでまさかの数年後かよ!?
バレーで世界最強のブラジルに居るのはこれ間違いなく日向だよね!?
頭身見る限りそこそこ背伸びてそう!?
影山に対して日向が言った「俺が一番長くコートに立ってやる」という最初の目標はいまだ果たされていないので、そこに通じる話をやるのかな。
及川さんが今も自主トレしてることとか、宮アツムの「俺はいつか君のトスを上げるで」とか、高校バレーの次のステージというのは前からフラグ立っていたけど、いよいよ来たかという感じ。
火ノ丸相撲が上手くプロ編をやってくれたので、ハイキューでもそういうのが見たいなあ。
Dr.STONE
このサクサク準備が進む感じ、石神村初期の頃と比べると爆速すぎて面白い。
それもそのはずで、この航海に参加したメンバーは全員選りすぐりの天才たちなんだよなあ。
その中でも自力で「新しい(千空たちにとっては既知の)アイデア」にたどり着くクロムは、やっぱ頭一つ抜けた天才なんだろうな。
いつも「もうあるのかよ!」ってツッコミに繋がってしまってるけど、最後の最後で本当に新しいアイデアにたどり着いてほしい。
漫画の中で科学世界にブレイクスルーを起こせ、ってかなり無茶な期待の仕方だけど。
呪術廻戦
悟が多くのものを失った先で手に入れたもの。
呪術廻戦という漫画の軸はやっぱりこいつなんだなあ。
生徒たちを見つめて浮かべる笑みがとても人間くさくて好き。
にしてもメカ丸!お前!
「そういうキャラ」だと思ってたから、やがて完全に五体満足になるなんて想像もしてなかった。
肉体が治ってしまっても天与呪縛の力は残るんだろうか。
残らないと夏油・真人となんて戦えない…というか残ってても勝てる目が見えないんだけど。
メカ丸はバカじゃないし、何かしらアテはあるんだろうが、東堂やその師匠でも呼んでいたりするのかな。
あと生身メカ丸意外とイケメン。
夜桜さんちの大作戦
個人的にはもうちょいコメディパートを続けてほしかったなあという感じ。
主人公が弱いうちしか出来ないエピソードっていっぱいあると思うんだけどな。
肝心の夜桜さんちも長男長女と嫁くらいしか掘り下げられてないし。
初期のリボーンくらいの雰囲気で単行本何冊分かやってほしかった。
バトル展開がつまらないわけじゃないけど、この漫画の最大の売りは婿入り先での大家族感だと思うので、家族で回すエピソードをもっとやってほしい。
アクタージュ
夜凪ちゃんの怖さが「凄さ」に反してエンタメ性を喪う展開なのだろうと思っていたけど、なるほどヒーローを引き立てる要因の一つにするとは。
最初微妙かと思われた王賀美さんをどんどん好きになっていく。
というか、いつの間にか王賀美さん側がチャレンジャーになっている…。
それにしてもやっぱりアクタージュは演劇バトル漫画だな!
夜凪ちゃんが持っているものと王賀美が持っているものを並べて、それぞれ武器として芝居で使っているのが本当バトル漫画。
と思っていたらいよいよ本当にバトルし始めて笑った。
この後千代子チームの舞台もあるんだよね…?
序盤ちょっと展開遅かった感じあったけど、ダブルキャスト編急に密度上げてきたな。
神緒ゆいは髪を結い
忍者対スケバンなんて構図生まれてはじめて見た。
言葉だけで見るとアホみたいなのに、ちゃんとバトルに工夫があって読んでいて楽しい。
特に自動ドア歪めて通れなくしたり、懐に入れておいた火がつくレベルで余熱を抱えた日本人形でエンチャントファイアするとか、スケバンらしい工夫がいいですね。
もう虫は抜けてるのに、炎火の火もアヤ子の蹴り技も自前のスキルとして活きているのが面白すぎる。
ビーストチルドレン
物語の出発点であった一樹雄虎の話。
タイトルの原点でもあった獣の子供というキーワードに帰結したわけですね。
フィールドで倒れた雄虎と、何度倒れても立ち上がる桜。
ラグビーは立ち上がる競技である。
テーマは本当良いんだけどなー。
なんかピンとこないのは、肝心のユキトくんが桜をどう思っているか明示されないからでしょうか。
彼のモノローグって自分のことばっかりで、自分の父親に影響受けてラグビーにハマッてる同級生をどう見ているのか話してくれないんですよね。
今週の真っ白な自分だけの空間にもう一人が割って入る演出とか、一話と対比になっていて良いと思うんだけどな。
ようやく自分だけだったユキトくんの世界に、他人を意識する余地が出てきたということなんだろうか。