魔女の家
本日感想を語るのは「魔女の家」というフリーゲームです。
もちろんフリーゲームですので、無料で公開されています。製作者様のサイトはこちら。
魔女の家
さて、本作は昨今少しばかり熱を持ち始めたジャンルである、ツクール製RPGによるホラーゲームです。
ホラーというと、一般にはバイオハザードやサイレントヒルなんかが浮かぶのでしょうか。
そういったコンシューマー系はビジュアル、サウンド、演出など多様な手段でプレイヤーを驚かせてくるのですが、ツクールは全ビジュアルがドット、操作もRPG的なもの準拠という制約があります(プログラムできると違うのかもしれませんが)。
じゃあバイオやサイレントヒルの劣化と断じてしまえる作品なのかというと、これが全く違うのです。
人に恐怖を抱かせる演出としてざっとあげると
・見た目が怖い
・急に動く
・得体が知れない何かが襲ってくる
・登場人物の悪意
などがあげられると思います。
本作の恐怖は、特に急に動く・見た目が怖いの2点を、ツクールという制約もお構いなしにガンガン繰り出してきて、プレイヤーを驚かせてくれます。
もちろん不気味な空間があったり、他にも多様な方法でプレイヤーをビビらせてくれます。
基本は「死に覚えゲー」
本作のストーリーは、少女が魔女の家に迷い込むところからスタートします。
そばに居た、喋る黒猫に促されるままに家を探しまわり…という感じ。
物語自体は短編で、2時間弱あればクリアーできそうな感じです。
要素としては、即死とリトライと謎解き。
本作は脱出ゲームの様相を持っていて、アイテムを見つけて使ったり、謎を解いたりして先に進んでいくのが基本的な構造となっています。
そのさなかで、まぁプレイヤーは何十回と主人公を殺してしまうことでしょう。
ツクール系ホラーにはよくある要素なのですが、選択肢のワンミスが即、死に繋がります。
予兆もなく死ぬこともあれば、事前に危なそうな雰囲気を見せてくれることもありますが、初めて遊ぶプレイヤーは、おそらくまず間違いなく2桁回は死ぬでしょう。
謎解きは割と素直なもので、ちゃんと部屋中の要素を確認すれば、全ての謎が解ける筋道が見えてくるはず。
上記の公式サイトで解説もされているので、わからなくて詰まるということは無いはず。
また、本作にはマップの各所に魔女の日記が残されています。
これを読み進めていくと、本編終盤くらいになってストーリーに隠された秘密が段々と見えてきます。
当然ネタバレになるので書くことは出来ないのですが、このストーリーに隠された「ある要素」こそが、本作の評価を高めている要因だと思います。
ものすっごい解説したいんですけど、これ解説するとすなわちネタバレになるので書けないのです。
エンディングの分岐
更に特定の条件を満たすことで、エンディングに分岐も発生。
普通にプレイしていたらまず達成しないであろう条件なので、自然に分岐へたどり着くことはかなり難しいと思われます。
一応、マップをくまなく調べていれば一つだけ「何の役割もなかったもの」があったことに気付けるかもしれません。
この分岐を見るか否かで、作品の見え方が評価が大きく変わってくるところですので、一通り遊んだ方はぜひ、攻略サイトを見てでも分岐エンディングを見ることをおすすめします。
昨晩プレイしたばかりなので、ちょっと文章が散漫ですが、フリーゲームということでプレイへの敷居はとても低い、かつ濃密で面白いホラーゲームでした。
急にどかーんと脅かしてくることが多いので、心臓の弱い方はご注意くださいね。
ちなみに慣れたプレイヤーは、ノーミス15分弱でクリアできるらしい…。