THE UNLIMITED-兵部京介- #9「カタストロフ -Pandora’s box opens-」
7・8話の兵部回想シリーズから戻って本編。
コm合衆国の部隊がカタストロフィ号に突入、艦は戦闘状態になります。
一方で真木さんたちもバベルと遭遇して足止めをくらい、パンドラは完全に混乱状態に―――。
さて、今回は緊急事態を前にして、逆にパンドラ内の絆が浮き彫りになった回でもあります。
ついに口を開いたパティも、子どもたちのために敵部隊の前に立ちはだかります。
パティの能力は粒子のコントロール。
服も含めた全身を粒子に変えて武器にしたり、攻撃を回避することができます。
原作によるとテレポートベースの合成能力で、体の粒子を細かくテレポート振動させてるんでしょうか。
テレポートなので、能力の発動中に脳にダメージを受けると能力が暴発したりします。
ちなみに自身の創りだした粒子でなくてもコントロールは可能。
原作で一瞬ですが大活躍するシーンがあるので、原作を読んでみましょう。
そしてやっぱり注視してしまうのは、呆然自失状態の兵部の胸ぐらを掴んで目覚めさせる真木さん!
「しっかりしてくれ少佐!俺達はアンタを信じてるんだ!」
「アンタが守らなくて、誰がこの船を守るっていうんだ!」
いつも軽薄なノリで周りを振り回す兵部ですが、
真木をはじめパンドラのメンバーは、ほぼ全員が兵部に救われたエスパー差別の被害者。
今健康にテロリストをやっているのも、全て少佐が救ってくれたおかげなのです。
兵部にとっては仲間でありながら子供にも等しい真木からの叱咤。
こうやって兵部を叱ってやれるのはこれまで不二子さんくらいだったのですが、この叱咤を受けて、兵部はいつもの調子に立ち返ることができました。
しかしこのエピソードは、原作を含めても初の「パンドラが敗北」するエピソード。
リミッターを開放し全力で攻撃する兵部。
そこで見られる能力は電撃に火炎など、陸軍超能部隊の皆が使っていたもの。
このカラクリがアンリミで明かされるのはもうちょい先だったかな。
全霊をかけて戦艦を一隻沈めるものの、敵の物量は圧倒的。
ミサイルの多重攻撃の前にシールドも貼れなくなり、カタストロフィ号は崩壊、沈没します。
一方で切り捨てられていたアンディ。
案の定「艦のみんなは襲わない」という約束は反故にされ、ユウギリを攫われます。
コm…合衆国はどうやら伊號の脳以外にも、ユウギリも狙っていた模様。
しかしパンドラに感情移入しすぎたアンディは、軍に続いてここでも不要と判断され、射殺。
生きてたけど。
任務とパンドラ、どっちも選べず中途半端な決断をした結果、本来の居場所もパンドラの居場所も失ってしまったアンディでした。
落ちゆく兵部を助けに飛び込むアンディ。
ポーズが格好つかないけど、4話で兵部に拾われたのと逆の展開に。
アンディの内通こそあれ、こうしてパンドラはコm…合衆国に完全敗北してしまいました。
バベルも協力していたし、後ろ盾のないパンドラにはやっぱり限界があるのでした。
ということで、原作にも無かったパンドラの完全敗北をはじめとして、アンディVS兵部、パティの戦闘シーン、カタストロフィ号の沈没など盛りだくさんの回でした。
超能力シーンのエフェクトも派手で、2週過去編に逸れて待った甲斐があったというもの。
最終的には敗北、画面が暗転してエンドロールとビターな味わいでしたが、映像的にはこれまでと比べても相当熱量のこもった回だったのではと思います。
個人的には絵にも描いたとおり、真木さんの魂の訴えがすごいキュンキュン来ました。
普段家族的な仲の良さばかり見てるので、たまにはシリアスに感情をぶつけあうのもいいですよね。